[フォトレポート]51年目の東京モノレール…変わる景観、半世紀の移ろいを20分で

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復刻カラーに変更された東京モノレール1000形
復刻カラーに変更された東京モノレール1000形 全 40 枚 拡大写真

1964年の東京オリンピックの開催に先立ち、同年9月17日に開業した東京モノレール。今年で満50歳を迎えた空港アクセスモノレールの車窓に映る、湾岸エリアの過去・現在・未来を40枚の写真で見ていこう。

浜松町駅(東京都港区)を出たモノレールは、S字カーブを描き山手線や東海道線、新幹線を越える。振り向くと浜松町駅東側に建つ世界貿易センタービルが見える。このビルの建替えを含む周辺地域の再開発計画があり、「駅などについても一体的に検討したい」と東京モノレールはコメントしている。

JR線と並んで走るモノレールは、JR田町駅の手前で左へカーブし、芝浦の運河沿いを行く。このカーブの内側に、年末にオープン予定の「みなとパーク芝浦」の真新しい建物が見える。

天王洲アイル駅(品川区)で海側の高架橋を走る新幹線が見えた。大井車両基地につながる回送線だ。これと並行して東海道貨物線の線路が敷かれている。この貨物線を活用して、新たな羽田空港アクセスをつくる構想もある。モノレールよりもさらに海側を走る電車の姿は、いつ見られるだろうか。

右手の車窓に首都高速1号羽田線が映る。首都高速も東京五輪開催にあわせてつくられた構造物。50年を経て大規模修繕が実施され、天王洲アイル~大井競馬場間で見える羽田線は東京モノレールよりも高い位置に新たな高架道路が設置される予定だ。

また左手には、2015年3月開通予定の首都高中央環状品川線の大井北換気所や大井ジャンクションの姿が見える。これらが稼動すると、中環線は「3環状」で初の全線開通となる。

駅舎のなかに居酒屋などが入居している大井競馬場駅でひと息いれて、昭和島駅(大田区)へ。同駅に隣接する昭和島車両基地が見える。車両基地の一般公開イベント(10月13日)は台風19号の接近を受けて中止になってしまったが、東京モノレールの車両をはじめ、事業用車両や珍しい信号機なども見える。

昭和島を越えると、東京国際空港(羽田空港)の広大な土地が左手に見えてくる。左手車窓に海上保安庁の建物が映る。その建物の北側に、新たな駐機場を設ける計画や、C滑走路に平行した新滑走路を設置する案もある。

整備場駅を過ぎ、ヤマトグループ最大級の総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」を右手に見て、列車は最急勾配といわれる60パーミルの坂を下り、地下へともぐる。

天空橋駅は、かつての「羽田駅」に相当する地下駅。1964年の東京オリンピック開催時、現在の天空橋駅近くにあった旧・羽田駅が東京モノレールの終点だった。のちに羽田空港が沖合いへと拡張され、モノレールも延伸。再び地上へと顔を出したモノレールからは、右に多摩川、左に空港が見えてくる。

羽田空港国際線ビル駅に着く手前、並行する環八通りが海側へと離れていく。このライン上に東京モノレールの旧線があった。また右手車窓に映る更地は、1964年の東京オリンピック開催にあわせて建てられた羽田東急ホテルの跡地だ。

ホテルが消えたこの土地に、新たなアクセスの拠点が動き出した。石油関連施設を活用してできた羽田空港船着場だ。ここからお台場・横浜方面を結ぶ定期船が開通。鉄道やバスといった羽田空港アクセスに、船という選択肢も加わった。

変わり続ける東京モノレール沿線エリア。1000形、2000形といった従来車両や、最新型10000形などに揺られ、湾岸地区の移り変わりを感じる旅は、片道20分ほど。

《レスポンス編集部》

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