日産自動車の西川廣人CCO(チーフコンペティティブオフィサー)は11月4日に横浜市にある本社で開いた決算会見で、2016年度に世界シェア、営業利益率ともに8%を目指す中期経営計画について「確実にポイントを上げてきている」との考えを示した。
西川CCOは「マーケットシェアに関していうと足元、中国が非常に競争が厳しくなっており、中国を従来の軌道に戻すのが一番大きなポイントで、そこをできるだけ早くやっていく。一方で好材料は、アメリカのマーケットが非常に好調。マーケットそのものも良い状態だが、それに加えて日産のパフォーマンスも上がっている」と説明。
その上で「8%に向けて好材料と補正しなければいけない材料があると思っているが、今の段階でターゲットを8%にして進めていく方針にまったく変わりはないと考えている」と述べた。日産の14年度上半期の世界販売台数は前年同期比5.8%増の258万1000台で、シェアは1年前に比べて0.1ポイント上昇して6.0%となっている。
営業利益率8%目標については「非常に大事な指標で、我々の基本である利益ある成長ということで8%は何としても達成しなければいけないレベルで取り組む課題だが、中国合弁会社比例連結ベースでいうと(営業利益率が13年度上半期の)5.1%から(14年度上半期には)5.9%に、前年同期に比べて確実にポイントを上げてきているということで、順調にきている」と説明。
さらに「ブランド投資に絶えずお金を使っているが、成長に向けてドライブを切っている段階で、ややここに対する負荷が大きい。それを補正すると実力値は6%を超えて、6%から7%への道筋に入っているとみているので、あとは残り期間、確実にマイルストーンを踏んでいくということで、8%台に到達したい」と話した。