国立天文台、系外惑星を探査する観測装置のファーストライトが成功…4か月の試験観測へ

宇宙 科学
MuSCATで撮像された かに星雲(M1)のg’, r’, z_sバンド3色合成画像
MuSCATで撮像された かに星雲(M1)のg’, r’, z_sバンド3色合成画像 全 1 枚 拡大写真

国立天文台・岡山天体物理観測所は、2014年12月24日に、系外惑星の発見と大気調査を目的に開発された新しい観測装置「MuSCAT(マスカット)」のファーストライトが実施されたと発表した。

「MuSCAT」は、国立天文台や東京大学などを中心とした研究グループが開発した装置で、岡山天体物理観測所188cm反射望遠鏡に搭載する「3色同時撮像」装置となる。

「MuSCAT」は、青(g’バンド、波長400-550nm)、赤(r’バンド、波長550-700nm)、近赤外(z_sバンド、波長800-920nm)の異なる3つの波長帯の画像を一度に、高精度で観測することが可能となる。

研究グループは、「MuSCAT」を使って、系外惑星が主星の手前を通過する「トランジット」と呼ばれる現象を、多波長で高精度に捉えることを目指している。これによって第二の地球とも呼べる、新しい系外惑星の発見や、系外惑星がもつ大気の性質解明に活用していく。

12月24日のファーストライトは無事に成功し、超新星残骸の「かに星雲」(M1)などの天体写真のほか、装置の性能を評価するための試験データを取得した。「MuSCAT」は今後4カ月かけて試験観測と調整を実施し、2015年後半から実際の科学観測に使用する予定。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  3. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  4. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  5. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  6. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  7. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
  8. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  9. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
  10. MINIに新種『エースマン』登場、航続406kmのEV…北京モーターショー2024
ランキングをもっと見る