【トヨタ MIRAI 試乗】「ミライ」が公道を悠然と走った…島崎七生人

試乗記 国産車
トヨタMIRAI
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ともかく未来が現実となった。水素と酸素の化学反応で電気を作り、駆動用モーターを回す。ごく簡単に言うとそうして走る英知の結晶『MIRAI』の姿に、一般公道でもお目にかかれることになった。

走らせた印象は、ほぼEVの感覚。しかし加速時にアクセルをやや大きく踏み込むとコンプレッサー、ポンプなどが発するメカ音が伴うのが特有だ。無論、十分に音量はコントロール済みだが、モーターと違い、加速に応じて変化する脈動音が、少しだけ内燃機関的(!?)と解釈できていい…と個人的に思った。エコ/パワーのモード切り替えを試すと、“エコ”では全体におっとりとした印象、“パワー”なら明らかに加速に勢いが乗る。

乗り心地も重量級(1850kg)らしく悠然としており、街中でのフラットライドに磨きがかかればさらにいい。高速走行はなめらかなもの。別の機会にワインディングを試したが、ボディ中心寄りの重量配分が効いて、スポーツセダンのようなキレがよく、かつなめらかなハンドリングを確認している。

室内空間は後席足元爪先に前席下のFC(燃料電池)スタックが触れる。が、4名乗りとしているだけにシート自体の着座感は上々。トランクスペースは十分な容量だ。また、スマホで車両情報などの確認が可能な専用アプリが利用できるサービスの用意など、現代的な利便性にも配慮が行き届く。

乗っていると自分ではわからないスタイリングは、やはり相当にユニークだ。アイコンとしての役割も大きいとはいえ、日産『リーフ』以上のコンセプチュアルぶり。たとえばだが『テスラ』のセダンのようなスマートな方向性も、決して先進的ではなくはない、とも思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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