日立製作所、香港鉄道向けの回生電力貯蔵装置を受注

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日立が香港MTRから受注したB-CHOPシステムは機場快線とチュン湾線に導入される。写真はチュン湾線の駅。
日立が香港MTRから受注したB-CHOPシステムは機場快線とチュン湾線に導入される。写真はチュン湾線の駅。 全 1 枚 拡大写真

日立製作所は5月21日、香港の鉄道網を運営する香港鉄路(MTR)から、リチウムイオン電池式の回生電力貯蔵装置「B-CHOPシステム」を受注したと発表した。

回生電力貯蔵装置は、電車の減速時に回生ブレーキによって発生した電力(回生電力)を一時的に貯蔵するための装置。駅や変電所などに設置した貯蔵装置の充電池に回生電力を蓄えておき、電車の加速時には貯蔵した電力を走行電力として再利用する。

日立のB-CHOPシステムは、主に自動車用リチウムイオン電池の開発・製造を行っている日立ビークルエナジーの車載用リチウムイオン電池を使用。最大で約10%の電力削減効果が得られるという。

日立はB-CHOPシステムを11月までに2台納入する予定。MTRは香港国際空港と九龍・香港島両地区を結ぶ全長約35kmの機場快線と、香港島の中環駅から新界地区南部のチュン(くさかんむりに全)駅までの約16kmを結ぶチュン湾線の変電所に、B-CHOPシステムを設置する。1年間の検証を経て、将来的には香港の地下鉄全路線にB-CHOPシステムが導入される計画という。

日立によると、リチウムイオン電池式の回生電力貯蔵装置が香港の鉄道に導入されるのは今回が初めて。同社は「今回の香港での実績を生かし、環境にやさしい鉄道システムを地下鉄やモノレールなどの新交通システムの導入が進んでいる東南アジア地域などに拡販し、さらなるグローバル展開を加速していきます」としている。

《草町義和》

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