東京急行電鉄(東急)・JR東日本・東京地下鉄(東京メトロ)は7月2日、渋谷駅周辺の再開発で建設を進めている高さ230mの高層ビル屋上に、屋外展望施設を設けると発表した。当初の計画を一部変更して設置。高層ビルの屋上を活用した屋外展望施設としては日本最大級の規模という。
展望施設を設置するのは、渋谷駅直上に3棟の高層ビルを建設する「渋谷駅街区開発計画」のうち、東急東横線旧渋谷駅跡地で2014年8月に着工した高さ230m・47階建ての「東棟」。2019年度の開業を目指している。
展望台は屋上全体を使い、広さは約3000平方メートル。周囲は全面ガラス張りの回廊となり、一部に階段状の高低差を設ける。南東には東京スカイツリーや東京タワー、北側には新宿の超高層ビル群、西側には富士山などの眺望が広がるほか、スクランブル交差点を見下ろすことができる。バーカウンターも設ける予定だ。45・46階は屋内の展望施設となり、ラウンジなどを設置する。
元の計画では、展望台となる付近は機械などのスペースとなる予定だったという。同日開かれた説明会で、東急電鉄都市創造本部開発事業部の奥木卓司課長は「渋谷で一番高い場所にふさわしいあり方を改めて検討した」と説明。「エンターテインメントシティ渋谷の象徴となるような、ここにしかない展望施設を目指す」と述べた。展望施設が有料か無料かとの質問については「詳細については今後決定していく」と話した。
東棟は、3棟のビルを建設する渋谷駅街区開発計画の1期工事として2014年8月に着工。 高さは約230m、地上47階・地下7階で、延床面積は約18万1000平方メートル。展望施設のほかオフィスや商業施設などが入る。中央棟は高さ61m、地上10階・地下2階、西棟は高さ約76m、地上13階・地下5階で、2027年の開業を予定している。