無免許と飲酒運転、信号無視で死亡事故の男に懲役9年

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昨年12月、東京都葛飾区内の都道でワゴン車を飲酒運転するとともに、パトカーの追跡を逃れようと赤信号を無視して交差点へ進入し、歩行者をはねて死亡させたとして、危険運転致死の罪に問われた23歳の男に対する裁判員裁判の判決公判が11日、東京地裁で開かれた。裁判所は懲役9年の実刑を命じている。

問題の事故は2014年12月20日の午前9時25分ごろ発生している。葛飾区新小岩1丁目付近の都道交差点にワゴン車が赤信号を無視して進入。横断歩道を渡っていた21歳の女性に衝突する事故が起きた。女性は収容先の病院で死亡。警察はクルマを運転していた22歳(当時)の男を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)の現行犯で逮捕した。

逮捕された男は無免許で、事故当時は酒気帯びの状態。現場から約450m離れた交差点で交通違反を発見され、パトカーに追跡されていたことも後に判明し、検察は罪状を危険運転致死に切り替えて起訴していた。

これまでの公判で被告は「赤信号であることに気づかなかった」と主張していたが、検察側は被告の運転するクルマが現場に至るまでも信号無視を繰り返していたと指摘。真っ向から争っていた。

11日に開かれた裁判員裁判の判決公判で、東京地裁の田邊三保子裁判長は被告が逃走中に対向車線を逆走したほか、右折レーンから併走車を追い抜かす状態で強引に左折していたことを指摘。「被告は交通規制を気にかけることなく、逃走を続けようとする強い意図があった」と認定した。

その上で裁判長は「被告は飲酒運転の発覚を恐れ、何の落ち度もない被害者を死亡させた。身勝手極まりない行為だ」として、被告に対して懲役10年の実刑判決を命じている。

《石田真一》

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