JAXA、観測ロケットを2016年1月12日打ち上げ…GPS測位の精度向上に向けて

宇宙 テクノロジー
2012年の観測ロケットS-520-28号機(参考画像)
2012年の観測ロケットS-520-28号機(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、観測ロケットS-310-44号機を2016年1月12日に打ち上げると発表した。

観測ロケットS-310-44号機は内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝属郡肝付町)から2016年1月12日午後12時00分~12時30分の間に打ち上げる。

冬の時期、緯度約25~32度の上空にはSq電流系と呼ばれる環状の電流がしばしば発生する。ここでは、通常は南極や北極でしか見られない宇宙空間から地球へ飛び込んでくる電子の加速や加熱といった特異な現象が発生し、こうした電子の作用によってGPS測位の精度や、短波通信などが軽微ながら影響を受ける可能性がある。

実験では、Sq電流系が発生している空域へ観測ロケットを打ち上げ、搭載した観測機器によって観測を実施することによって、こうした現象のメカニズムの解明を目指す。

Sq電流系の発生する上空を含む、高度約60kmから約1000kmの大気の分子と原子が電離して電子とイオンが多量に存在している領域のことを電離圏と呼ぶ。電離圏は地球以外の大気のある惑星にも存在することから、今回の実験により電離圏の理解が進むことで、地球以外の様々な惑星の大気や電離圏を考えていく上で活かされていくことになる。加えて、GPS測位の精度や短波通信などへの影響を軽減することにも役立てられる可能性がある。

《レスポンス編集部》

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