阿藤快さんを襲った「大動脈瘤破裂」に備える、ふたつの対策

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 俳優の阿藤快さんが、大動脈瘤破裂胸腔内出血のため、今月15日までの間に自宅で急死していたことがわかった。報道によると、阿藤さんは8日、福岡市で行われた出演映画の舞台挨拶に参加した後、「背中が痛い」と訴え、マッサージを受けていたという。

 2010年には俳優の藤田まことさんが、2014年には版画家の畑中純さんが大動脈瘤破裂により亡くなっている。また、ロックバンド「ムーンライダーズ」のメンバーである武川雅寛さんも、今年6月に急性大動脈解離の緊急手術を受け、現在も闘病中だ。

 突然倒れてそのまま亡くなることも多いという大動脈瘤破裂。どんなことに気をつければよいのかについて、身体の緊急時対応に詳しい医学博士の坂本忍医師に話しを伺った。

 「大動脈」は、心臓からほかの動脈に分岐する太い血管のことをいい、「動脈瘤」は血管壁がもろくなることでコブのように膨らむことをいう。動脈瘤は手足など、動脈があればどこにでもできる可能性があるが、発生する箇所として多いのが腹部(腹部大動脈瘤)と、阿藤さんを襲った胸部(胸部大動脈瘤)である。

 多くは無症状であり、症状が進むと動脈瘤の膨らみが大きくなることで背中や胸の痛みを感じることもある。処置が間に合わなければ破裂を起こし、強い痛みを伴うという。助かる場合もあるが、出血をともなうため血圧が急降下し、そのまま亡くなることも多い。

 大動脈瘤の原因は「高血圧」と「喫煙」だと言われる。特に高血圧は動脈硬化の原因になり、血管が膨らみ、亀裂が入ることもある。また、直径が4センチ程度の大動脈瘤は1年の間に2ミリ前後拡張するという統計があり、喫煙は拡張のスピードを速くする。拡大した動脈瘤を小さくする特効薬はない。予防するには煙草を控え、生活習慣を見直し高血圧を改善する必要がある。進行しない限り気づかないことも多く、「ただの高血圧」という油断は禁物だ。

 阿藤さんの突然の死に、「ショックが大きい」「信じられない」と共演者やファンからの惜しむ声も絶えない。

阿藤快さんを襲った大動脈瘤破裂…予兆や予防策はあるのか

《編集部@RBB TODAY》

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