飲酒運転でひき逃げ、危険運転罪で実刑判決

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今年5月に北海道旭川市内で乗用車を飲酒運転し、重傷ひき逃げ事件を起こしたとして、危険運転致傷などの罪に問われていた21歳の男に対する判決公判が25日、旭川地裁で開かれた。裁判所は被告に懲役3年8か月の実刑を命じている。

問題の事故は2015年5月10日の午後8時ごろ発生している。旭川市東光13条1丁目付近の道道(片側1車線、横断歩道や信号機は設置されていない)で、自転車に乗って道路を横断していた50歳の男性に対し、交差点を右折してきた乗用車が衝突。男性は頭部強打の重傷を負ったが、クルマはそのまま逃走。同じクルマは約1km先でも別の当て逃げ事故を起こしていた。

運転していた20歳(当時)の男からは酒気帯び相当量のアルコール分を検出し、警察は「アルコールの影響で正常に運転できる状態になかった」と判断し、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。検察も同罪で起訴していた。

捜査段階から男は「カーナビを見ていて事故を起こした」と主張。公判では弁護側も「事故は前方不注視で発生した。自転車との衝突を認識していなかった。危険運転罪にはあたらない」としていたが、25日に開かれた判決公判で旭川地裁の二宮信吾裁判長は「被告は通常であれぱ気づくはずの自転車を回避していなかった」と指摘した。

その上で裁判長は「被告が事故当時アルコールの影響下にあったことはこうした事実からも明らか。事故直前まで飲酒を行っており、正常な運転が困難な状況だったと認められ、経緯や動機に酌むべきものはない」として、危険運転罪の適用を認め、被告に対して懲役3年8か月の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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