返済月々2000円案も…文科省が奨学金返還制度を改革へ

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「新たな所得連動返還型奨学金制度」の第一次まとめ(案)」に関するパブリックコメントの募集について
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 文部科学省では、「新たな所得連動返還型奨学金制度の第一次まとめ(案)」について、パブリックコメントを募集している。案には、学生の奨学金返還に係る負担を軽減するため、これまでの制度の見直しや、マイナンバー制度を取り入れた新しい方式がまとめられている。

 現行の日本学生支援機構による「所得連動返還型奨学金制度」は、年収300万円を超えるまでは無制限に返還猶予が可能であることがメリット。しかし、年収300万円を超えた場合には、年収によらず定額での返還が求められるため、返還者の年収が300万~400万円の場合返還負担が重くなってしまう点や、実際に返還するのは本人であるのに、保護者など奨学金申請時の家計支持者の年収を、適用の判断基準にしている点などが課題である。

 文部科学省は、このような課題を踏まえ、有識者会議での議論の方向性を第一次まとめ(案)として取りまとめた。まとめ案では、返還者の負担を減らすためマイナンバー制度を活用して返還者の所得を把握し、所得に応じた返還月額を設定することや、これまで奨学金制度の対象外であった大学院を加えること、また申請時の家計支持者の所得要件は設けないことが提案されている。

 そのほか、最低返還月額を2,000円から3,000円にすることや、返還率を9%または10%に設定することなどについて提案されている。まとめ案では、できる限り速やかに新制度を導入すべきであり、平成29年度の新規貸与者から適用すべきとしている。

 文部科学省はこの「新たな所得連動返還型奨学金制度の創設に関する第一次まとめ(案)」について、意見募集を実施している。意見の提出方法は、メールかFAX、郵送にて、2月23日必着となっている。パブリック・コメントに関する資料は、電子政府の総合窓口e-Gov(イー・ガブ)内のパブリック・コメントページにて公開している。

文科省が新たな奨学金返還制度について意見募集…学生の負担軽減めざす

《塩田純子》

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