【ミラージュ & デリカD:2 試乗】オトコマエ度?やっぱり広さ? 個性際立つ三菱コンパクト…竹岡圭

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三菱のコンパクトシリーズ、デリカD:2(左)とミラージュ(右)をモータージャーナリスト竹岡圭さんが試乗レポート
三菱のコンパクトシリーズ、デリカD:2(左)とミラージュ(右)をモータージャーナリスト竹岡圭さんが試乗レポート 全 32 枚 拡大写真

ミラージュ、見た目も走りも「オトコマエ」になりました

「うわぁ~、ずいぶんと精悍になりましたねぇ~!」と、三菱『ミラージュ』のフロントマスクを見て、少々ビックリしちゃいました。

「低燃費・低価格・コンパクト・乗ってミラ~ジュ!」のCMの頃は、ホンワカしてオットリした優しい系の顔だったのに、あれから3年半を経て、ずいぶんとオトコマエな顔になっちゃってビックリ。その顔と同様、走りの方も、ずいぶんと男らしい乗り味に変わっていたんですね。

男らしいと言っても、荒々しいという意味じゃないですよ。イマドキの若者のような洗練された印象になっていたんです。

まず感動したのがステアフィールの進化。以前は誤解を恐れずに言っちゃうと、ちょっと頼りない感じだったんです。ハンドルを切っていった時の手応え感も、ハンドルを戻した時のカッチリ感も薄味で、なんとなくフワーッとした印象でした。

それが! まったくもって変わってたんですね。ハンドルを回していった時に、これくらい切ったらこれくらいの手応えがあるというイメージ通りに、きちっと心地よい重さが伝わってくるし、戻した時もセンターにキッチリ戻る。自然に気持ちよくスイッと切り込めて、スルッと戻るという感じでしょうか。特に戻る時の精度のよさと、感触的印象が格段によくなりました。

加えて足回りも変わったので、走りの印象が別格と言っていいほど変わったのだと思います。今回は、フロント&リアダンパーの減衰力の変更、リアスプリングのバネ定数の最適化が行われ、さらに車体取り付け部の剛性アップが施されたと言うことですが、コーナリング中の姿勢も安定しているので、もう少し切り増ししたい! という時に、安心してハンドルが切り込めるようになったんですね。これは大きな変化。老若男女が乗るコンパクトカーだけに、この安心感はいちばん大切な性能だと思います!

そして、パワートレインも進化しました。元々ミラージュのエンジンはパワフルで、チューニング次第ではもっともっと力を出せそうだなぁ~という感覚を持っていたのですが、今回は出足のよさは当然生かしたままに、中間加速の際のレスポンスが改善されたということで、追い越し加速なんかがとってもスムーズになったんです。高速道路の合流車線なんかで、大きな違いを感じていただけると思います。

パワートレインと言えば、アイドリングストップも進化。減速時からエンジンが停止するタイプになったので、より燃費が向上! アイドリングストップからエンジン再始動する際の振動や音も小さくなったので、毎日の快適性も向上しちゃってます。

◆この機動力と広さはライバル不在? デリカD:2

そして、現在。三菱のコンパクトカーラインアップには、もう1台新しくなったクルマがあるんです。それが、『デリカD:2』。

このクルマ何がスゴイッて、まずボディサイズがスゴイんです。3710×1625×1745mm。長さと幅が絶妙なんですよ。特に注目は幅! 軽自動車が1480mm以下、5ナンバーサイズのコンパクトカーは1700mm以下。ちょうどその中間サイズなんですよね。なので、軽自動車の機動力と、コンパクトカーの広さ&収納力を持っているという、他にライバルが見当たらないクルマなんです。

というか、その広さたるや、コンパクトカーとひと言で言っちゃいけないのでは? と思うほど広い! プチバンという言葉がピッタリ当てはまる感じです。

これには、新規のプラットフォームが開発されたことが効いていると思います。ホイールベースが先代より30mm長くなったのでより広々感を感じられる空間が提供できたんですよね。

また、その広々空間を生かすために、さらなるひと工夫が。インパネの張り出しを抑えるとともに、前席左右の間を広くしたので、前席と後席間のウォークスルーがよりしやすくなりました。特に雨の日なんかは、外に出ずに行き来できるので便利ですよね。また、小さいお子様をお持ちのママさんも、スッと子供のお世話をしにいけるので、便利なことこの上ナシでしょう。

そしてママに嬉しいのは、後部座席がスライドドアだということ。そのスライドドアも大きくなったんです。開口長が640mmと、先代よりも60mm拡大されたので、よりスムーズに乗り降りしやすくなりました。チャイルドシートに子供を座らせるなんていう時も、やりやすいですよね。

そして毎日使うクルマだからこそ気になる燃費は、マイルドハイブリッドを搭載したパワートレインを採用したことで、これまたお財布に優しい感じです。ストロングハイブリッドとは違うので、任意でのEV走行はできませんし、ものすごくモーターで後押ししてくれている感じも正直ないですが、違和感なく気持ちよく走れて、知らないうちに少しでも燃費がよくなっているというのは、やっぱり嬉しいポイントだと思います。

さて、すっかり進化した三菱のコンパクトカーですが、安全装備の方もバッチリ。ミラージュはレーザーレーダー方式で、低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM-City」と誤発進抑制機能(前進時)を標準装備。デリカD:2は、ステレオカメラタイプの衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM」を装備。誤発進抑制機能(前進時)の他、車線逸脱警報機能やふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能等々、幅広くフォローしてくれますよ。

コンパクトカーというと、街中+αのクルマという印象が強いですが、これなら遠くまで出掛けたくなりますね。

三菱 ミラージュ & デリカD:2 レスポンススペシャルムービー

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマ&カーライフは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリストとしてカーライフ全般を女性の視点からレポートする。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦するなど、硬軟幅広く携わる。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

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