とんかつ屋に保育園、廃車モノレールの“余生”を追う

鉄道 企業動向
千葉市美浜区の真砂第2公園から見える「チューリップ保育園」の千葉モノレール1000形
千葉市美浜区の真砂第2公園から見える「チューリップ保育園」の千葉モノレール1000形 全 24 枚 拡大写真

千葉市美浜区、京葉線 検見川浜駅ちかくの保育園に銀色のモノレールが“着地”した。千葉都市モノレールで活躍していた1000形だ。同社は「1000形の譲渡先で最も新しい地のひとつ。ことしは新車導入の予定もないので、廃車や譲渡もないだろう」という(写真24枚)。

1000形(三菱重工業製)は、千葉都市モノレール線が開業した1988年に登場。軌道にぶら下がりながら走るサフェージュ式懸垂型モノレールで、現在は2~4次車の2両編成12本(編成番号9~20)が活躍している。

その最も古いグループの1次車は、2012年から廃車が始まり、第1編成は、1001号車が同社車両基地で保存され、その相方である1002号車が栃木県那須烏山市の那珂川清流鉄道保存会に売却された。同保存会は、第7・8編成の一部も購入し、現役時代に似たレール桁に吊るして保存・展示している。

また、第2編成は千葉県いすみ市の「いすみポッポの丘」、第5編成は静岡県焼津市のとんかつ屋「番番亭」が購入。東名 焼津インターちかくののどかな田園風景が広がる地で、頭をそろえて2両が並び、「とんかつ」のノボリがはためく姿は“珍景”だ。

そしてことし、第6編成の1011号車が千葉市美浜区の「チューリップ保育園」に、1012号車が千葉県松戸市の「昭和の杜博物館」に渡った。

各地へと渡った千葉モノレール1000形1次車は、地上に“着地”し、休憩場所や食堂、子どもたちの遊び場などに活用されている。その横には、JR久留里線キハ38や流鉄流山線2000形などが“同居”し、千葉の空中と地上を走った車両同士がいっしょに並ぶ姿も見ることができる。

モノレール業界をまとめる団体は、「廃車となったモノレール車両を、各地に売却・譲渡するケースとしては、千葉モノレールが最多だろう」と話していた。

《レスポンス編集部》

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