BASFは、自動車の内装に使用されるポリウレタン(PU)システム向けの新たなシミュレーションツール「Ultrasim(ウルトラシム)」の提供を開始したと発表した。
新シミュレーションツールは、オープンモールドとクローズドモールドの両方の金型で、発泡中のPUシステムの挙動を確実に予測することが可能。特に半硬質システムのElastoflex Eが使用されるインストルメントパネルで有効性が実証されている。
現在、グローバル自動車サプライヤーの中国・ヤンフェン・オートモーティブが、BMW X1など最新モデル用のインストルメントパネルを製造する際に、Ultrasimを使ったバーチャル設計を利用。各パネルのCAEモデルとUltrasimの半硬質システムの新たな材料定義に基づいて発泡シミュレーションを作成し、部品の設計・製造に潜在する問題を、金型の製作前に発見。Elastoflex Eを使用するインストルメントパネルの開発と製造にかかる時間とコストの削減に貢献している。
インストルメントパネルは安全に関わる複雑で大掛かりなコンポーネントで、自動車メーカーがモデルごとに承認を行う。基材、スキン、ポリウレタン発泡体、個別のエアーバッグの設計をスムーズに組み合わせるためには、製造中の発泡工程が重要だ。BASFは技術サポートに加えてUltrasimを提供することで、ポリウレタン発泡体の効率的な製造を支援する。