ホンダ 八郷社長「さらに移動の喜び追求」…世界初の地図ナビ「ジャイロケータ」が「IEEEマイルストーン」に認定

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IEEEのカレン・バートルソン会長(向かって左)とホンダの八郷社長
IEEEのカレン・バートルソン会長(向かって左)とホンダの八郷社長 全 5 枚 拡大写真

ホンダは3月2日、世界初の地図型カーナビゲーションである「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」が歴史的な業績として「IEEEマイルストーン」に認定され、都内の本社で八郷隆弘社長らが出席して記念式典を開いた。

IEEEマイルストーンは、約42万人が参加する世界最大規模の技術者組織、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が電気・電子や情報・通信分野での画期的かつ歴史的な業績を認定する制度。発明や商品化から25年以上が経過したものが対象で、これまで米国のアポロ月面着陸船やトランジスタなど、日本では黒部川第四発電所や東海道新幹線など世界で174件が認定されている。今回のホンダのジャイロケータは、自動車業界では初の認定となった。

このジャイロケータは1981年に商品化したもので『アコード/ビガー』に搭載された。車の軌跡を表示するモノクロのブラウン管ディスプレイ前面に透明の地図シートを手動で挿入し、走行中の現在位置が分かるようにした。高精度のジャイロケータで車の方向変化を、タイヤの回転から走行距離を得てマイクロプロセッサーで瞬時に位置を割り出す仕組みだった。

式典ではIEEEのカレン・バートルソン会長から認定の銘板が八郷社長に贈呈された。バートルソン会長は「これは最新の輸送技術につながるマイルストーンだ。現在ではGPSも使用したナビゲーションがグローバルスタンダードになっているが、このホンダのマイルストーンがなければ実現しなかった」と讃えた。

式典で挨拶した八郷社長は「私は1982年に入社し、販売店の研修で、少し苦労しながらこのジャイロケータを使った思い出がある。先輩技術者は米国のアポロ計画でも使われた慣性航法装置を使い、外界のシステムに頼らずに自分の位置を把握できるようにした。今日の自動運転技術の開発にもつながっている」と、この技術を紹介。認定を機に「自由な移動の喜びと持続可能な社会の実現に向け、大きな夢をもって取り組みたい」と語った。

《池原照雄》

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