東芝、重希土類を使用しない高エネルギー磁石の開発で市村産業賞を受賞

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耐熱モータ用重希土類フリー高エネルギー磁石の活用例
耐熱モータ用重希土類フリー高エネルギー磁石の活用例 全 2 枚 拡大写真

東芝と東芝マテリアルは、「耐熱モータ用重希土類フリー高エネルギー磁石の開発と実用化」により、「第49回 市村産業賞貢献賞」を受賞したと発表した。

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市村産業賞は、優れた国産技術を開発することで産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者またはグループに毎年贈呈されるもの。「本賞」「功績賞」「貢献賞」の各賞で表彰される。

現在、需要拡大が見込まれている電気自動車(EV)やハイブリッド車、風力発電機には、ジスプロシウムなどの重希土類を添加して耐熱性を高めたネオジム磁石が一般的に使用されている。一方、重希土類には資源の偏在による不安定な供給や価格高騰などのリスクがあるため、重希土類を使用しない高い最大磁気エネルギー積[(BH)max]を持つ耐熱型高性能磁石の開発が求められていた。

東芝は耐熱性に優れ、ネオジム磁石に次ぐ高い(BH)maxを持つサマリウムコバルト磁石に着目した。サマリウムコバルト磁石を用いる方法では、鉄濃度を高めると保磁力が低下する問題があったが、同社独自の熱処理による組織制御技術を開発することで、同磁石で世界最高の(BH)maxである280kJ/m3を室温で実現。重希土類フリーであるとともに、耐熱モータが使用される温度領域の140度以上においても、耐熱型ネオジム磁石を上回る(BH)maxと保磁力を持つ世界初となる磁石の開発に成功した。なお、同磁石は鉄道車両の駆動システムに採用され、搭載車両は2015年2月から実用化している。

今回の受賞では、希少な重希土類を一切使用せず、高い磁力と優れた減磁耐性をあわせ持つ高鉄濃度サマリウムコバルト磁石を世界で初めて開発したことと、同製品の量産技術を確立し、鉄道車両の駆動システムへの採用を可能にしたことが高く評価された。

《纐纈敏也@DAYS》

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