【ホンダ レブル 西海岸LA試乗】クセのあるハンドリングはNG…開発責任者談

モーターサイクル 新型車
レブル300。
レブル300。 全 16 枚 拡大写真

「ビギナーが乗ったときも、ハンドリングでこわい思いをさせたくありませんでしたから、クセのある操作感にはしたくなかったんです」

そう話すのは『レブル500』と『レブル300』のLPL(開発責任者)三倉圭太さん。米国カリフォルニア・ロサンゼルスにておこなわれた現地メディア向け試乗会でのことだ。

新型レブルはフロントにファットタイヤを履く前後16インチの足まわりで、タイヤサイズは前130/90-16、後150/80-16。この迫力あるファットな前輪サイズはホンダでは初で、見るからにクセがありそう。

しかし三倉さんは、トレール量(110mm)やフォークアングルを徹底追求し、フレームのヘッド角28度に対し、フォーク取付角をプラス2度の30度とするスランテッドアングルとするなどし、ニュートラルなハンドリングを実現した。

ちなみに車体の基本構成は500と300でほぼ共通で、正立式フロントフォークはインナーチューブ径41mm。前後サスのバネレートは同じだが、セッティングをそれぞれで最適化し、クイックすぎない素直な操作感を獲得している。

イージーライドが持ち味で、バイクに乗り始めたばかりの若者たちもターゲットではあるが、この軽快でクセのないハンドリングは、コーナーではエキスパートも唸らせる走りができそう。

実際に試してみると、粗悪なアスファルトに砂の浮くスリッピーな路面であるにも関わらず、知らぬ間にステップが地面を擦るほど素直に車体が寝ていくではないか。バンクセンサーはないのだから、こんな走りは想定外だが、ワインディングでも侮れないのがよくわかる。

ビギナーがライディングテクニックを学ぶのにうってつけだし、この旋回性なら上級者も楽しめそうだ。

協力:ホンダ(試乗会)

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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