車載ディスプレイに、スマートフォンで得られる情報を表示させて操作するボッシュのスマートフォン統合ソリューション『mySPIN(マイスピン)』を、ドイツ・ボックスベルグで開かれたボッシュの技術説明会で体験してきた。
これは車体とスマートフォンを繋げるシステムで、四輪乗用車向けには『ジャガー ランドローバー』などで2014年以降実用にいたっている。
モーターサイクル用マイスピンは、デモンストレーション用に用意されたKTM『1290スーパーアドベンチャー』のメーターディスプレイで使い勝手を確かめることができた。
まず便利だと感じたのは、ハンドルに設置されたスイッチやボタンで自分のスマートフォン内のさまざまなデータにアクセスでき、その操作がライディングの妨げにならないよう配慮されていること。ライダーはヘルメットに内蔵したヘッドセットで好きな音楽を聴いたり電話の応対ができるほか、車載ディスプレイ上でアプリも利用できてしまう。
AndroidおよびiOSとの互換性があり、アプリの制作についてはREVER、Genius Mapsの2社とボッシュは提携している。
REVERはトラッキング機能、セルフサービス分析機能、二輪車ネットワークコミュニティなど、ライダー向けのカスタムメイドの各種機能をサプライ。Genius Mapsは即時算出機能、オフラインのルートプランニング機能、アプリ内メッセージ機能などを盛り込んだ二輪車向けナビゲーションシステムを提供する。
mySPIN は二輪車のCANバスとクラウドに接続されるため、各メーカーは自社の車両に特化したデータを収集して分析し、その情報をライダーに提供することが可能。たとえば、燃料タンク内のガソリン残量が少なくなったときやタイヤの空気圧が減ったときに、近くのガソリンスタンドへ立ち寄るよう情報をライダーに伝えることもできる。
【独ボッシュ二輪技術説明会】
1. 前年比2割増しの売上高、20年までに10億ユーロに
2. 電話応対などスマホ操作がハンドルのスイッチで可能---ICCがスゴイ!
3. バイクとクルマとインフラをネットワーク化すれば事故の1/3は防げる
4. 旋回中もフルブレーキが可能…MSCの高い安全性を実感
5. 不安だった坂道での停止&発進を解消…VHCの恩恵は大きい
6. 二輪車用ABS進化の歴史と量産がますます加速する今後協力:ボッシュ(技術説明会)