【AI・人工知能EXPO】AI内蔵イメージセンサで後段AIの処理を軽減…SEL

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マルチファンクションディスプレイの実装例
マルチファンクションディスプレイの実装例 全 4 枚 拡大写真

画像認識や音声認識など、自動車にも応用が進むAI(機械学習/ディープラーニング)。その技術動向や製品情報は自動車業界にとっても無視できないものとなっている。28日より東京ビッグサイトで開催されている「AI・人工知能EXPO」は、さまざまな業界の関係者に埋め尽くされている。

【画像全4枚】

LSI(大規模集積回路)やCMOSセンサーなど半導体デバイスを手がける半導体エネルギー研究所(SEL)は、イメージセンサ内に画像処理ブロックを搭載したインテリジェントイメージセンサーを開発し、展示していた。

このデバイスは、センサーチップ内で一定のAI処理を行い、その後に控える高度な認知処理をサポートする。ADASシステムには不可欠ともいえるカメラモジュールに応用すれば、自動ブレーキやインテリジェントミラーの機能が広がる可能性がある。

例えば、逆光を補正したり、コントラストの高い夜景などを撮影するとき、露出を変えた画像を合成することで鮮明にする技術があるが、このような処理の演算部分にAIを利用することがある。通常だと、AI処理は別のハードウェアやクラウド上のサーバーが行うが、SELのインテリジェントイメージセンサは、チップ上で一定の画像処理・認識まで行うことができる。

制御用のAIは、画像認識によって対象や状況をある程度分析した状態から処理を行うことができるので、自動ブレーキの制御を行うAIの負荷を減らしたり、後側方警戒ミラー、アラウンドビューモニターのインテリジェント化が可能になる。

また、同社は液晶パネルについても独自の技術を持っており、ディスプレイのエッジ部分を切れ目なくつないで1枚の画面として表示できる。自動車のマルチファンクションメンターは、液晶による汎用的なディスプレイと同じになる。継ぎ目は本当に目立たないので、1枚のL字型ディスプレイ、T字型ディスプレイに見える。自動車のセンターコンソールやインパネを1面のディスプレイで覆うことができる。

コネクテッドカーでは、さまざまな情報をパネルに表示する必要があるが、液晶ディスプレイはドットを順番に光らせる必要があるため、原理的に四角以外の形状にしにくい(異型ディスプレイも四角い画面をマスクするかその形で表示しているに過ぎない)。

SELのこれらの技術は、自動車関連への応用はまだこれからだという。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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