【BMW HP4 RACE 公開】カーボンフレームが理想的な“たわみと剛性”を両立…プロダクトマネージャー談

モーターサイクル 新型車
BMW HP4 RACE
BMW HP4 RACE 全 46 枚 拡大写真

BMW Motorrad 正規ディーラーで受注が始まり、今年11月から順次納車される『HP4 RACE』が、ついに日本上陸を果たし、報道陣の前にその姿を現した。

全世界750台限定で生産されるレース向けモデルで、車体価格は1000万円。市販車としては世界初となるオール・カーボンファイバー製のメインフレームとカーボン・ホイールを採用し、乾燥重量はわずか146kg。アルミ製の燃料タンクを満タンにしても171kgという驚異的な軽さを誇る。

これはスーパーバイク世界選手権のワークスマシンより軽く、MotoGPマシンと比較しても3.5kgほどプラスにしか過ぎない。

BMW Motorrad プロダクトマネージャーのジョセフ・メッヒュラー氏はメディア向け技術説明会で、HP4 RACE のカーボンフレームについてこう説明した。

「アルミニウムと同等の剛性、スチールと同等の強さ、すなわち“たわみ/曲げ”と“剛性”のベストな相互作用を実現する」(メッヒュラー氏)

「最大の利点はステアリングヘッドからリンク・フォーク・ベアリングまでを連続したコンポーネントにできること。明確に定義された特性として、最大膨張率はわずか0.4%。アルミ鋳物では不可能な、すべてのフレームで同じ特性を実現できる」(メッヒュラー氏)

「最大バンク角のとき、フォークとスプリング・ストラットの機能性には角度限界がある。こうした状況では、フレーム、スイングアーム、タイヤがダンピングを受け持つ」(メッヒュラー氏)

また、カーボンホイールについてはこう言う。

「鍛造ホイールと比較してカーボン・ホイールは30%軽く、高い耐久性を備えている。ジャイロ効果による ジャイロ・フォースは40%削減する」(メッヒュラー氏)

「ホイール単体の質量が大幅に軽減されたため、素早い方向転換と制動距離の短縮化を実現。ライダーはすべての方向転換時、減速・制動時に、また間接的には加速時にもその効果を実感できる」(メッヒュラー氏)

技術説明会の後、試乗もできたが、たしかに車体の軽さは群を抜いている。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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