【BMW R nineT スクランブラー 試乗】気負わず乗れる普段着のような相棒…青木タカオ

モーターサイクル 新型車
BMW Rナインティ スクランブラー
BMW Rナインティ スクランブラー 全 43 枚 拡大写真

好きだなぁ、この無駄を削ぎ落としたミニマルでシンプルなフォルム。どことなくレトロであり、新しくもある。かつて『R80』を所有していた筆者からすると、懐かしい思いが入り交じりつつ、最新ボクサーツインのスタイリッシュさに惚れ惚れしてしまう。

【画像全43枚】

シリンダーヘッドが左右に張り出したBMW伝統の水平対向2気筒エンジンは1169ccの排気量を持ち、最新版では進化と熟成を繰り返した結果、DOHC4バルブへと進化しているが、水冷ではなくあえて空油冷式を踏襲。

アクセルを開けると同時に車体が右に振られる、縦置きエンジンならではのトルクリアクションも健在で、昔からのBMWファンもこのフィーリングには思わずニンマリしてしまうはず。

この『Rナインティ スクランブラー』は、倒立式フロントフォークに前後17インチのスポークホイール仕様としていた『Rナインティ』に対し、フロントフォークを正立式とし、フロントを19インチ化してキャストホイールを組み合わせており、マフラーをアップタイプに変更したバリエーションモデル。

ステップの位置も後方に下げられ、ステアリングヘッドアングルもRナインティの64.5度から61.5度に見直された。

低速での粘りのあるエンジンはクラッチミートに神経を使う必要がなく、トルクフルで扱いやすい。車体も排気量のわりには大き過ぎず、ジャストフィットなサイズ感。ライディングポジションもアップライトで、気負わず乗れる普段着のような相棒となってくれそうだ。

BMWのオートバイというと、高速道路を使ったロングツーリングが得意で、クルージング力とコンフォート性に長けたグランドツアラーのイメージがある一方で、Rナインティシリーズはストップ&ゴーを繰り返す市街地も苦にしないから、街乗りがメインというチョイ乗り派にもオススメしたい。

もちろんツーリングに出れば、BMWならではの快適な走りが待っているのは言うまでもない。フラットツインならではの心地良い鼓動感はあっても、不快な微振動は車体に発生しないし、ワインディングではクセのないハンドリングが高い旋回性を発揮し、軽快にコーナーを駆け抜けることができる。

グリップヒーターが標準装備されるし、ブラウンレザー調のシートなど車体隅々に至るまで高級感があり、“BMW”というプレミアム感もまた大きな魅力と言えよう。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
コンフォート:★★★★
足着き:★★★★
オススメ度:★★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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