【福祉機器展2017】車いすの乗員はセカンドシートに…トヨタ エスクァイア

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車いすの乗員はセカンドシートに! コミュニケーションの取りやすさや普通のクルマとしての性能もあきらめないトヨタのウェルキャブシリーズ(福祉機器展2017)
車いすの乗員はセカンドシートに! コミュニケーションの取りやすさや普通のクルマとしての性能もあきらめないトヨタのウェルキャブシリーズ(福祉機器展2017) 全 20 枚 拡大写真

国際福祉機器展2017、トヨタ自動車のブースでは福祉車両というよりもより原点に立ち返り「サポトヨ」と銘打って、すべての人が快適にお出かけができるサポートをするという視点でのカーライフの提案が展開された。

車種のラインナップの多いトヨタ自動車ならでは、多人数が乗車可能なミニバンと言っても様々な大きさの車種が販売される強みはここでも活かされ、車いす仕様のウェルキャブとして展開されるモデルも、幅広い車種が用意され、来場者は使用環境や、道路事情を考え、展示車を見学していた。

そんな中、車内でのコミュニケーションの質にもこだわったモデルと、乗車定員をあきらめないパッケージのモデルが特に注目を集めていた。

『エスクァイア』は5ナンバーサイズのミニバンだが、今回展示された車いす仕様スロープタイプは、車いすをスロープからのアクセスで2脚載せることができる仕様だった。

車内は車いす用のスペースとして2列目の左側が割かれており、3列目のシートを跳ね上げ、後部に展開したスロープからアクセスする。多人数が乗車する場合、3列目を下ろすことで、座席6名+車いす1名の計7人乗りという仕様になっている。3列目は女性でもワンタッチで上げ下げができるため、2列目に車いすを載せた後で再び3列目をセッティングするのに、さほど手間や時間はかからない。

車いすは他の乗員の輪の中に入るような着座位置のため、ドライブの途中でのコミュニケーションも取りやすい。さらにこのサイズながら、3列目を跳ね上げれば車いす2脚を載せることができる点も、注目を集めていた理由だろう。

今回の福祉機器展を見て感じることだが、車いす仕様車だからと言って車いすを載せることだけに特化するではなく、ドライバーや他の乗員のことも考えられた造りのものが多い。

このエスクァイアには、電動開閉スロープも用意されるが、軽量なので女性でも手動での設置は苦にならないだろう。もっとも電動スロープを選ばない人も多いという。「確かにかがんで起こしてというのを繰り返すことは足腰の負担が小さくありません。。ただ、電動スロープにすると開口部両端にモーターはじめ補器類が付くため、室内がやや狭くなります。いっぽう手動仕様では3列目座席を使用する際、シートの真下に倒してフラットな床面を作ることができます。車いすを利用しないときの使い勝手を考えると、汎用性が高いのです」と説明の担当者は話す。

展示車両にはオプションの「電動ウィンチ」が装着されていた。車いすをリモコン操作で車内まで引き上げてくれる。「ウィンチも、スロープの使用に慣れてくると要らないとおっしゃるお客様が多いですね。このスロープタイプの車種は、全車種後輪がエアサスペンションになっており、スロープ展開時には車高を下げることができるため、スロープ斜度は9.5度と緩やかになります」。

『ハイエース』では、車いす利用者が座席に移乗して2名、車いすのまま乗り込むことができるのが2脚、さらに6名分のあスペースのある、計10人乗りのリフトタイプ車いす仕様車Fタイプが展示された。

『JPN TAXY』も展示され、これもユニバーサルデザインという点では福祉機器に共通する思想を感じられる。これからの社会におけるモビリティを考える上での、様々なトヨタ自動車の回答を見ることができる展示だった。

《中込健太郎》

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