【メルセデス マイバッハ Sクラス 試乗】重いことが素晴らしいと感じさせる…諸星陽一

試乗記 輸入車
メルセデス マイバッハ S560 4マチック
メルセデス マイバッハ S560 4マチック 全 8 枚 拡大写真

メルセデス・マイバッハはメルセデスベンツ『Sクラス』をベースにストレッチされた最上級セダンで、Sクラスよりもショーファードリブン要素が強いモデルとなっている。

【画像全8枚】

現行のメルセデス・マイバッハは、4リットルV8モデルが「S560」と「S560 4マチック」の2種。6リットルV12モデルが「S650」の1種で計3種となる。試乗を行ったのは4WDのS560 4マチック。

全長×全幅×全高は、5645×1915×1495mmでホイールベースは3365mm。S560 4マチックのロングモデルと比べても全長で240mm、ホイールベースで200mm長い。車両重量はじつに2330kgもある。ここまでのサイズとなると、オーナーが運転するというよりは、オーナーはショーファー(運転手)を雇ってリヤシートでくつろぐというのが普通の使い方なのだろうが、リヤシートでくつろぐ余裕はなく、私が体験できたのは運転手の立場だ。

さすが重量2tオーバー、ホイールベース3.3mオーバーの巨体。動き出しの瞬間からクルマの重さがずっしりと伝わってくる。駐車場と道路のわずかな段差を超える瞬間の感覚が今まで知っているクルマとはまるで違う。それは、クルマ全体が乗員をしっかりと守っているような感覚。普通のSクラスが剣道の防具を付けているようなクルマなら、マイバッハは甲冑を身に付けているような重厚さがある。

だからといって動きが鈍重なわけではない。469馬力/700Nmのエンジンは強力で、クルマの重さなどものともしない。しかも700Nmのトルクはわずか2000回転で発生する。まるで地の底から湧いてくるような力強いトルクは、こと運動性能については不満を感じることはない。

高速道路を巡航するとその安定感は格別なものとなる。一般的にクルマは軽いことがいいこととされる。軽いことで加速、減速、コーナリングといった運動性能が向上し、燃費もよくなる。しかしこと乗り心地ということに関しては、重いことが功を奏することがある。どっしりと落ち着き、ロールやピッチングがゆったりとしたものとなる。手こぎボートより乗合船、乗合船よりカーフェリー、カーフェリーよりも豪華客船と順に乗り心地が快適になるのと同じようなもの。

残念ながらリヤシートに乗ってその乗り味を味わうことはできなかったが、運転席に乗っていてもその上質な乗り味は十分に体験できた。マイバッハの使われ方を考えれば、この上質な乗り味は何よりも勝るものと言える。車両本体価格は2253万円 と桁違いだが、特別な人のための特別なクルマなので、これはこれでアリ。今回は価格は考慮しないで、★の数を付けた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『NX』ビッグマイナーチェンジはこうなる…新デザイン採用で商品力を大幅強化か
  2. 「飛びついちゃうよね」第3のエコカーがフルモデルチェンジ!? 次期ダイハツ『ミライース』に期待の声
  3. レクサス『ES』新型、世界初技術「レスポンシブヒドゥンスイッチ」採用…東海理化が開発
  4. マツダ『ロードスター』に15年ぶり“グリーン系”登場、商品改良で特別仕様「PS」も…295万9000円から
  5. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ボルボカーズ、2028年以降の車両にアプティブのGen 8レーダー採用へ…悪天候や複雑な市街地でも高精度センシング
  2. ボッシュ、ヒューマノイド向け需要拡大でロボティクス事業を強化
  3. アステモが執行役員を解任、「職務遂行の適切性に問題」…子会社社長も交代
  4. SDV時代、進化するアフターマーケットの“今”と“未来”が一堂に…「アウトメカニカ フランクフルト 2026」9月8~12日開催
  5. 7/27申込締切 【激変するインド自動車産業】政策転換とEVシフト、クイックコマースが拓く日本企業の勝機
ランキングをもっと見る