日産 西川社長「大きな数字よりも着実な成長」…2022年度までの中期計画

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日産リーフ発表会(9月)
日産リーフ発表会(9月) 全 3 枚 拡大写真

日産自動車の西川廣人社長は11月8日に横浜市の本社で記者会見し、2017年度から22年度までの6か年の中期経営計画を発表した。

最終年度までに連結売上高を16年度実績から約3割多い16兆5000億円に増加させ、コンスタントに営業利益率8%が確保できる体質づくりをめざす。日産の新たな計画は「M.O.V.E. to 2022」と名付けており、西川社長は「22年の後に来る自動車産業の大変革に向け、準備をしながら進んでいきたい」と、ネーミングに託す想いを説明した。

中期計画は仏ルノーおよび三菱自動車工業を含む企業連合が9月15日に公表していた22年度までの新中期計画「アライアンス2022」をブレークダウンした。ただ、同計画では16年度に3社で1000万台規模だった世界販売を22年度には「1400万台以上」とする方針としているものの、それに対応する日産固有の数字は示さなかった。

西川社長は新計画では「健全な収益性と安定したフリーキャッシュフローを確保しながら、持続可能な安定した成長を実現したい」と述べた。22年度の販売台数については一定幅で想定はしているものの、「大きなボリュームの数字を掲げてコミットするというより、(個々の政策である)ドライバーごとの取り組みによって着実な成果を図りたい」と語った。

ただし、前の6か年中期計画でも掲げた売上高営業利益率8%(中国事業を比例連結した数値)については、引き続き実現を図っていく方針だ。西川社長は「営業利益率は重要なスコアカードであり、業界のなかでの健全なポジションを保つには8%を維持できる実力をもっているべきだ」と強調した。中期計画にも影響する完成検査の不正問題については、「(国内工場は)日本のモノづくりのコアなので、喫緊の課題として、ベース部分の力を棄損しないように(正常化に)対応していきたい」と述べた。

また、22年に向けて日産が業界で進化をリードするテーマとして(1)電気自動車(EV)での確固たるリーダーシップ(2)自動運転車の拡充(3)無人運転車による配車サービス事業への早期参画―の3項目を掲げた。

《池原照雄》

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