ホットロッドカスタムショー2017は見応えタップリ…国内外の新旧ハーレー

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RTB Motorcycleの看板娘、千羽さん。
RTB Motorcycleの看板娘、千羽さん。 全 23 枚 拡大写真

第26回ヨコハマホットロッドカスタムショーが3日、パシフィコ横浜で今年も開催され、大盛況のうち幕を閉じた。

メインステージ前に大きなブースを構えたのは、ハーレーダビッドソンジャパン。今回は2018年式でメインフレームとエンジンを一新したソフテイルファミリーをディスプレイ。シート下に隠れるリアサスペンションを露わにした展示車には、新設計モノショックを熱心に見るギャラリーが後を絶たなかった。

ハーレーのカスタムは今年も多い。オリバー・ジョーンズ率いる『CUTRATE』は、バイクやスケート、音楽のクロスオーバーをメインテーマにアメリカ西海岸から日本のストリートカルチャーに新たな息吹を送り込んでいるが、そのオリバーが持ち込んだのが『FXRTCT』。1982年式FXRをベースに、ターボチャージャーをセットしたツインカムエンジンを搭載するクラブマシンだ。

もちろん高年式モデルもある。「Battle of the Kings」はハーレーの正規ディーラーたちが競うカスタムコンテストで、欧州を皮切りにここ日本でも開催されているが、イギリスで2015年と16年に連覇を果たしたウイナー、チャーリー・ストックウェルさん(WARR'S KING'S ROAD CUSTOMS)が17年式のストリートボブで初出展。

パンヘッドを模したシリンダーヘッドカバーを持つツインカムエンジンは、ギヤチェンジのためのハンドシフトバーがトランスミッションから伸び、そこにクラッチレバーを備える。ハンドル左側にはレバー類は一切なく、スッキリしている。

チャーリーさんは言う。「15歳の頃に日本のハーレー専門誌を見てから、日本のカスタムシーンにずっと興味がありました。ムーンアイズ(ホットロッドカスタムショー)への出展は念願です」

日本のアワード常連組も見応え抜群だった。『CHERRY’S COMPANY』は主宰の黒須嘉一郎さんが、1949年のパンヘッドチョッパーをビルドアップ。フロントフォークを長く伸ばしたスタイルで、リアサスペンションはショックユニットが後輪に直結するプランジャー式に。FRP製のワンピースボディなど見どころは多く、黒須さんは「レイト・セブンティーズです」と教えてくれた。

フルカバードのアルミ叩き出しボディという、これまでの常識を覆すようなスタイルは『CUSTOM WORKS ZON』。もし、カウル下部の僅かな隙間から見えるプリマリーチェーンケースで、スポーツスターであることが判る人はかなりのマニアだろう。ビルダーの吉澤雄一さんがトラスフレームとスプリンガーフォークでシャシーを製作。複雑な構造をあえて隠している。

18年式でラインナップから姿を消したダイナファミリー。それをベースにした“クラブスタイル”のカスタムをならべたのは『RTB Motorcycle』。ビキニカウルを備え、足まわりを強化してペイントにも凝るのがそのスタイルで、同店の得意とするところ。オーナーの立花さんは大阪府池田市の店舗に「気軽に足を運んで欲しい」と、敷居が決して高くないことをアピールする。

260mmという太いリアタイヤのストリートボブなど4台を展示した『BADLAND』、ピンクベースで塗った車体にショベルヘッドを積んだ『HOT CHOP』、2010年式ローライダーをFXRポリスに仕立てた『Orange Speed Shop』、フレームまでクロームを施したネオフリスコ『SWALLOWTAIL』の1971年式FXなども注目を集めていた。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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