外部パワーアンプの必要性[カーオーディオ取り付け]

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外部パワーアンプの一例。グラウンドゼロ・GZRA Micro FOUR。
外部パワーアンプの一例。グラウンドゼロ・GZRA Micro FOUR。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオ製品の取り付けに関するノウハウやセオリーを紹介している当コーナー。新春第1回目となる今回からは、章を新たにお贈りしていく。テーマとするのは「外部パワーアンプ」。その設置における決まりごとやウンチク等々を、1つ1つじっくりと紹介していく。

さて、新たな章に突入するにあたり、まずは「外部パワーアンプ」がなぜに必要なのかを考えてみたい。

AV一体型ナビにしても、1DINメインユニットにしても、通常はパワーアンプが内蔵されている。であるので、あとはスピーカーさえ用意すれば音は出る。しかしながら、馬力が小さい…。

馬力が小さいと、大きな音量で聴こうとしたときに、“クリップ”という現象を引き起こしやすくなる。“クリップ”とは、アンプの許容量を超えて信号を増幅しようとしたときに、波形のピークの部分が切り取られたような状況となることを指している。つまり、波形が“頭打ち”となり、音が歪んでしまうのだ。

しかし「外部パワーアンプ」を使えば、そうはなりにくい。力に余裕があるからだ。

余裕があると、他にも以下のようなメリットが得られる。瞬間的に大きなパワーが必要なとき、それに対応しやすくなるのだ。音楽は瞬間瞬間で、大きな音が鳴ったり、音が小さくなったりする。しかし常に目一杯の力で鳴らしていると、強弱への追従性が落ちてしまう。結果、音楽の抑揚を忠実に再現しにくくなる。

クルマのエンジンと同じようなものだと思っていただくと分かりやすいはずだ。高速走行をしているときに急に加速が必要となることがあるが、排気量が小さいとそれに対応するのが難しい。しかし排気量が大きなエンジンのクルマならば、楽々加速する。パワーアンプの馬力違いでもそのような差が出てくる、というわけだ。

もちろん、パワーだけが性能ではなく、ノイズと信号の比率(S/N比)であったり、解像度であったり、情報量であったりと、「パワーアンプ」の性能にはさまざまな要素がある。スピーカーを素早く動かしピタリと止められるかどうか、という性能もある。それらについても、外部パワーアンプのほうが優秀な場合が多い。内蔵パワーアンプと比べて設計上の制約も少なく、コストも多くかけられる。「外部パワーアンプ」は、とにもかくにも音に有利だ。

今週はここまでとさせていただく。次週以降は、「外部パワーアンプ」の取り付けに関するいろいろの解説を行っていく。乞うご期待。

【カーオーディオ “取り付け”至上主義!】第6章 外部パワーアンプ編 その1「必要性について」

《太田祥三》

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