JR北海道は2月24日、同日に石勝線で発生した貨物列車脱線事故の概要を明らかにした。
脱線した貨物列車は、札幌貨物ターミナル駅(札幌市白石区)を前日の22時49分に発車した、帯広貨物ターミナル行き2077列車で、DF200形ディーゼル機関車がコンテナ貨車16両を牽引していた。
3時55分頃、トマム駅(占冠村)構内でポイント不転換が発生し、除雪作業中の社員が確認したところ、帯広方でポイントの破損を発見した。その後、帯広貨物ターミナル駅(帯広市)に到着した2077列車を点検したところ、機関車を含む前から3両目のコンテナ貨車で、1軸目の車輪に傷があることが確認された。
未明にトマム駅構内を現地調査したところ、ポイントのほかに、ケーブルなどの損傷も認められたため、2077列車が定刻より1分遅れの2時09分頃にトマム駅2番線を通過した際に脱線し、その後に載線して走行を続けていた疑いが強くなった。
JR北海道の発表によると、現場付近では、2月18日未明に機械除雪を、2月23日日中にポイント除雪を実施。2077列車の前後を走行していた列車には異常を認められなかったとしている。
また、昨年10月17日に実施した分岐器(ポイント)軌道変位検査、10月26日に実施した高速軌道検測車による軌道変位検査では、トマム駅構内で整備基準値を超える軌道変位を認められなかったという。