【VW パサート TDI 試乗】気取らない上質さはディーゼルでも健在…島崎七生人

試乗記 輸入車
VW パサート ヴァリアント TDI Highline
VW パサート ヴァリアント TDI Highline 全 8 枚 拡大写真

試乗車はヴァリアントのTDIモデル。セダンに対し車重は+50kg、オプションの電動パノラマスライディングルーフを装着した個体で1630kg(前930kg/後700kg)の車重。これはガソリンの2.0TSI R-Lineと較べると+50kgというところ。

なぜ車重の記述から始めたかというと、走りの印象は実に軽快だったからだ。新搭載された2リットルターボは190ps/40.8kgmのスペックでパワフルであることは確か。けれど好印象だったのは出足から実にスムースなことで、微妙なアクセルワークにもキチンと反応しながら、しっかりと、スムースにクルマを前に出してくれる。

カタログにも“可動式ガイドべーン付きターボチャージャー”の説明があるが、その効果が十分に発揮されてのことだろう。ドスン!と前に出ることなく、ジワリと動き出してくれる様はストレスがない。

もちろん走り出してからも、言葉で表わせば“軽やか”な走りっぷり。車内に伝わるディーゼルの音、振動は軽微で、まったく気にならない。必要に応じてアクセルを踏み込めば、軽やかなままスピードを乗せる。

ヒタッとした、ゆったりとしなやかな乗り味もパワーフィールにマッチしたもの。ステアリングは穏やかな操舵フィールを確保している。これらは『パサート』の素性そのままで、同乗者も含め、さり気ないが上質な走りっぷりに浸れる…という訳だ。

『アルテオン』の少しトガったキャラクターも新鮮ではあるが、『パサート』の魅力の、気取らず上質な快適性は、ディーゼルを搭載してもなお、まったく変わらない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
  3. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  4. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  5. 日産 リーフ 新型の価格を予想する!…ベースは400万円台前半か
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る