プレミアムブランドのレンタカー…100台のジャガーとランドローバーがタイムズカーレンタルに登場

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プレミアムブランドのレンタカー…100台のジャガーとランドローバーがタイムズカーレンタルに登場
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ジャガー・ランドローバー・ジャパンとタイムズモビリティネットワークスは、タイムズカーレンタルの対象店舗においてジャガー、ランドローバーブランド計7車種合計100台をレンタカーとして提供する。

◇レンタカーのラインナップ拡充と、多くの人に触れてもらいたいというニーズの合致

「昨今、クルマは“所有”から“利用”にシフトして来ている。その一方、単純に移動するという目的のためだけではなく、運転する楽しさというニーズも大きくなって来た。そこで、当社としてはラインナップを拡充したいということからこの企画につながった」とは、タイムズモビリティネットワークス経営企画本部経営企画部経営企画グループの三浦淳美グループマネージャーの弁。

また、ジャガーやランドローバーは、「高級なクルマなので限られた人が運転している状況だが、より多くの人に体感してほしいという(ジャガー・ランドローバー・ジャパンの)ニーズと合致した」と話す。

サービスの開始は4月18日からで、全国22都道府県で39店舗に配備される。100台からスタートし、夏ごろには200台に増える予定だ。また、キャンペーンを実施し利用しやすい価格で提供を開始するほか、ジャガー・ランドローバーユーザーには50%オフで利用可能となる。三浦氏は、「これをきっかけに多くの人に利用してもらいたい」とコメントした。

現在タイムズモビリティネットワークスでは、「サービスX」というカテゴリーを用意。タイムズモビリティネットワークスの川崎計介代表取締役社長は、「憧れの名車を乗るカテゴリーで、お客様から好評を得ている」とし、そこにジャガー『Fタイプ』やレンジローバー『スポーツSVR』を運用。『ディスカバリー』などは通常の店舗での貸し出しとなる。川崎氏は、「夏の北海道では通常400kmぐらいクルマで走るので、普通の試乗では体感出来ない疲れの違いや、面白さ、快適さを感じてもらえるだろう。そういう“体感”出来ることも、この連携が決まったポイントのひとつだ」と述べた。

◇ブランド認知と親しみやすさ、そしてカーシェアに至る第一歩

ジャガー・ランドローバー・ジャパンマーケティング広報部の若林敬市ディレクターは、今回の取り組みの目的を3つ挙げる。「ひとつは我々のブランドの認知とブランドに対するファミリアリティ、親しみやすさを強くしたい。次に、色々な人に見てもらう、目に触れる機会を増やしたい」という。これは、「ジャガーブランドの認知はあるが親しみやすさは低い。ランドローバーブランドに関しては、知っている人は猛烈なファンになるが、いかんせん知名度が低い」という点を今回の施策で解決したい意向だ。

そして最後は、「将来に対する投資だ」と若林氏。これは、将来定着するであろうカーシェアリングに対する布石である。「20代から30代の若い人たちは、クルマを買いたいと思わないなど、クルマに対するプライオリティが下がる傾向にある。しかし、いいクルマに乗るという楽しさは絶対に不変だ」という。そして、音楽業界を例に挙げ、「(音楽素材、CDなどを)所有する権利から、聞く権利に変わってきたように、クルマも乗る権利へと変わっていくだろう。その足がかりとして、こういった試みをやっていきたい。将来的には来るべきカーシェアリングの時代への第一歩とした、かなり戦略的な考えだ」と説明した。

ジャガー・ランドローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン代表取締役社長も今回の連携について、「我々の製品をより多くの人達に触れてもらいたい」と率直な意見を述べる。また同時に同社製品ユーザーが出張先や旅行先でレンタカーを借りる際、同社のクルマがないことを例に挙げ、「この取り組みによりそれが可能になった。しかも、我々のクルマをレンタルする場合には50%のディスカウントする施策をとってもらえた」と述べた。

◇クルマにこだわりがあり、憧れを現実にしたい方

タイムズモビリティネットワークスでは、レンタカー以外にカーシェアビジネスも行っている。同社経営企画本部の菊池毅彦商品企画部長は今回の取り組みをレンタカービジネスとして展開したことに対し、「カーシェアだと料金体系や車種体系をシンプルにすることがお客様のベネフィットであり、初心者も含めてすぐに使える車種であることが重要だ」としたうえで、「ひとつのステーションに何種類もクルマを置けないことや、(今回の取り扱い車種が)女性の方や初心者がちょっとだけ使いたい場合に高級すぎたり、使いやすさに問題が生じたりする可能性がある」と問題点を指摘。そこで、「カーシェアの場合はこれまでと違うシステムを開発する必要があるので、まずはレンタカーでスタートした」と説明。

今回の利用想定ユーザーは、「30から50代の男性だろう。クルマにこだわりのある方。そして、ディーラーに行って試乗するには敷居が高い方。また、買うまでには至らないが憧れのクルマにちょっと乗ってみたいというお客様に是非使ってもらいたい。そして、そういうお客様の中から必ず購入意向の方もいるので、そこをつなぐのが我々の役目のひとつだ」と今回の連携の意義を語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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