KENWOODのドラレコ DRV-830 の機能を試す…フラッグシップモデル機

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ドラレコレビュー
ドラレコレビュー 全 9 枚 拡大写真

 通常、ドライブレコーダーは設置したらそのままにしておくものだ。事故を起こさないかぎり本体を操作することもない。が、最近のドライブレコーダーは録画時間や画質だけでなく、さまざまな機能が強化されている。どんな機能なのか製品でレビューしてみたい。

【画像全9枚】

 選んだ機種はKENWOODのDRV-830という同社のフラッグシップモデルだ。この機種はGPS内蔵はもちろんのこと、高画質、高感度、HDR対応といった録画基本性能の高さ、2スロットのmicroSD、衝突警報、駐車中録画など付加価値機能も高い製品だ。GPSは、「みちびき」にも対応しているため、高層ビル群でも測位精度が上がる。現状のドラレコ製品でついていない機能は、360度撮影機能か速度取り締まりレーダー検知機能くらいだろうか。

●多彩な撮影モード
 画質関係の機能から見ていこう。本体は3.0型TFTカラー液晶画面がついている。カメラはCMOSタイプ。有効画素数368万画素。録画角は水平132度、垂直70度となっている。

 フレームレートは27fps、9fps、3fpsの3モードを持っている。9fpsや3pfsはタイムラプスのようにコマ落としの動画になるが、録画時間が最大で9280分(128GB SDHC、1280×720画素 3fps)。時間にすると154時間以上。約6日間連続撮影が可能ということだ。最大解像度(2560×1440画素)で27fpsの場合、32GB SDで160分。128GB SDなら640分となっている。

 ちなみに、通常のムービーカメラの場合、30fpsというフレームレートが一般的だが、DRV-830はLED信号を撮影できるように27fpsとしている。というのは、関西地方の交流電源の周波数が60Hzであり、これを電源とするLED信号機が映らないときがあるからだ。

 また、上記の録画時間はSDのメモリをすべて連続録画に割り当てた場合の時間の目安という点にも注意したい。通常のドラレコは、衝突などを検知した場合画像を保存するためのフォルダを別に持っている。また、DRV-830は駐車中の録画機能も持っており、この画像フォルダや、手動録画のためのフォルダ、一定時間ごとの静止画撮影機能のためのフォルダなどもある。さきほどの録画時間の目安は、これらの録画を合計した時間。連続して常時撮影できる時間は、これらのフォルダにどれくらい画像が保存されているかによる。

●高品質な録画映像
 撮影動画の画質そのものだが、画素数などのスペックとしては2K フルHD(1920×1080画素くらい)のムービーカメラより高く、4Kハイビジョン対応(3840×2160画素)のカメラよりは低くなっている。実際の画質については、動画が参考にしてほしい。高速道路や後述するイベント録画、そして桜のシーズンに桜並木を通ったときの映像もある。

 ドラレコとはいえ通常のPCなどで再生する分には十分な品質といえる。今回、高速道路、トンネル内、夜間、雨天などいくつかの条件で走行画像を見比べてみた。昼間でも夜間でも状況がわからないという画像はなかった。トンネル出口(急に明るくなる)や逆光状態でもHDR機能がうまく撮影してくれている。夜間は、街灯のまったくない道路では試していないが、街灯や店舗の明かりなどがあれば、自車のヘッドライト領域以外も車両や歩行者が視認できるレベルで記録されていた。

 車両の動いている状況の記録という点では、事故時でも画質や映像が問題になることはないだろう。ただし、ナンバープレートが判別できるかという点では、いくつか注意点がわかった。

 まず、夜間でも昼間でも前を走っている車のナンバープレートを読み取ることは、単純に車間距離の問題だった。高速道路などで車間距離が数十メートルとあると画像のブレもあり数字が読みづらい。また、ちがう車線を走行する車のナンバープレートも、距離と相手との相対速度によって読めないことがある。動画の状態で読みにくいからと、スナップショットなどを拡大しても同様だった。


 当て逃げされた場合に逃走した車のナンバーが読めるかどうかは、ぶつかった状況によりそうだ。しかし、通常の事故の場合は双方が停止するので、ナンバープレートは映像で確認できなくても致命的な問題にはならないだろう。

 今回のレビュー走行で、事故時の衝撃などを検知するイベント録画が作動したことが1回だけあった。事故を起こしたわけではないが、雨天の幹線道路の右折するため右側車線を走行していたとき、対向するトラックが跳ね上げた水しぶきを受けたときだ。衝撃とともに一瞬前が見えなくなったのだが、あとでデータを確認してみたら、このときの映像がイベント録画用のフォルダに残っていた。

●画像による運転支援機能
DRV-830には、運転支援機能もついている。支援してくれるのは、渋滞や信号停止時に前車に続いて発進しなかった場合(発進遅れ警告)、60km/h以上で走行中に車線をはみ出した場合(車線逸脱警告)、30km/h以上で走行中、前の車との距離がつまって危険と判断した場合(前方衝突警告)の3パターンだ。

 このような状況になったら、画面と警告音でドライバーに知らせてくれる。ただし、これらの機能を正しく使うには、ボンネットの映り方、取り付け位置の高さ設定などが必要だ。これらを設定しても誤差がでるので、自分の車に取り付けたときの反応精度を見極める必要がある。誤認識、とくにオーバーワーニングになるようなら、警告音をOFFにしたほうがいいだろう。

●駐車中の異常検知で録画開始
 最近のドラレコのトレンドは、2カメラによる前後両方の撮影だろう。2017年に発生した東名高速道路で煽り運転による悲惨な事件以降、後方の映像記録が注目されている。防犯を兼ねて360度カメラを利用したドラレコも売られているくらいだ。

 DRV-830にも駐車中の異常を検知して録画する機能がついている。エンジンを切って電源がOFFになっても、専用の電源ケーブルを使うことで、スタンバイモードで本体を動かしておくわけだ。センサーが振動などを検知したら一定時間録画を行う。録画時間は10秒ほどだが、設定変更によって20秒、30秒(、録画しない)にもできる。電源ケーブルはキーをOFFにしても電気がとれる箇所(シガーソケットは使えない)から分岐させる必要があるため、わからない人はカーショップに取り付けを依頼する必要がある。

 カメラは通常正面に向けて設置するので、後方や横から近づいていたずらされたら、犯人の撮影は難しいが、前方に逃げたりすれば撮影できる可能性はある。当て逃げなら前に逃げるシチュエーションが多いのではないだろうか。ただ、走行中とちがって待機中は録画していないので、車への接触があってからの映像しか残せない。犯人のその前の行動は把握できない。

 360度撮影ができるドラレコなら、駐車中のいたずらや当て逃げへの対策、証拠撮影に使えそうだが、これも録画開始が振動や異常検知からだと、事前の状況は撮影できない。盗難対策にもなりそうだが、どんなカメラやドラレコも車内設置なら、車ごと盗まれたら映像記録は(クラウドなどに送信していない限り)あまり役に立たない。

 駐車中もドラレコが待機モードで動作しているとなると、バッテリーの消耗が心配かもしれないが、振動などを検知する加速度センサー(MEMS)そのものは非常に小電力で動作する。実用上の問題はないだろう。現状、平均的な車はイグニッションキーをOFFにしても動作している電子部品は存在している。加速度センサーひとつ分の消費電力が増えたところでバッテリーの消耗が現状より悪くなることはないはずだ。

【車×ガジェット】KENWOODのドラレコ「DRV-830」の機能を試す!

《中尾真二@RBB TODAY》

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