【スーパーフォーミュラ 第3戦】山本尚貴、SUGO戦初制覇で実質開幕2連勝…5年ぶり王座へ向け主導権確立

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#16 山本尚貴が実質開幕2連勝を達成。
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スーパーフォーミュラ(SF)第3戦は27日、宮城県のスポーツランドSUGOで68周の決勝レースを行ない、6番グリッド発進の2013年王者・山本尚貴がSUGO戦初制覇を達成。決勝中止の第2戦を挟む実質開幕2連勝となり、山本は王座争いの主導権を握った。

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東北SUGO決戦のレースウイークはドライコンディションに恵まれ続けた。ソフトとミディアム、両方のドライ路面用タイヤを使用する義務がある決勝250kmレースは午後2時20分過ぎに全19台出走でスタートを迎える。スタート時装着タイヤの選択はソフト、ミディアムがほぼ半々に分かれたが、グリッド1~2列目の4台はソフトを履いてのスタートだ。

イン側から好ダッシュしたのは予選4位の#2 国本雄資(JMS P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)。しかし1コーナー進入では#2 国本の鼻先を抑えて、ポール発進の#5 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)が先頭をキープする。機先を制された格好の#2 国本は結局4番手となり、2~3番手には#18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG/トヨタ)、#20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)と予選順位通りのトップ4の序列でレースは始まった。#16 山本尚貴(TEAM MUGEN/ホンダ)は6番グリッド発進から、序盤5番手につける(スタートタイヤはソフト)。

14周目に#18 可夢偉が先頭に立ったあと、戦局を動かしたのは上位が17周目に入っている時点で後続に起きたアクシデントだった。ここでセーフティカー(SC)が導入され、タイミング良くピットに入ることに成功したのが#16 山本である。SC明けのリスタートを迎える段階で#16 山本はコース上の7番手、しかしこれは各車のピットストップ実行状況を考慮した場合に実質のトップといえるポジションだった。

レース中盤以降、見た目の先頭を走り続けたのは#18 可夢偉だったが、自身44周目のピットインまでに#16 山本の前をキープしてコースに戻れるだけのリードは構築できず、最終的には61周目に全車のピットストップ(2ストップ戦略車も含めて)が終わった時点で#16 山本が名実ともトップに立ち、そのまま2位以降に約10秒差をつけて優勝を飾った。

#16 山本は今季開幕戦鈴鹿に続く勝利で、第2戦オートポリスが決勝中止だったため、実質開幕2連勝となった。通算5勝目だが、SUGOでは初勝利、鈴鹿以外での勝利自体が初めて。またポール・トゥ・ウイン以外での勝利も今回が初ということになっている。

優勝:#16 山本尚貴のコメント
「正直、ここ(優勝会見)に来られるとは思っていなかったので、驚きと嬉しさの両方がありますね。今日は戦略面、あそこ(SC)のタイミングでチームがピットに呼んでくれたことがすべてといってもいいレースだったと思います。こういうふうに勝てるレースもあるんだな、という感じですね。レースの奥深さを知った思いがします」

#16 山本はこうも言う。「去年も今年も同じように頑張っているんですけど、去年は何をしても(自分は)うまくいかず、ピエール(ガスリー:去年の僚友で現F1トロロッソ)はうまくいくという状況で、苦しい時期もありました」。そんな苦境も経験して初めて得た“非ポール・トゥ・ウイン”だけに、「レースの奥深さを知った思いがする」との話には実感がこもる。

今回のレースウイーク、#16 山本は必ずしも最速ではなかった。担当の阿部和也エンジニアも「まだソフトの扱いに悩んでいます」との状況を語るが、最速でない時でも勝てる、鈴鹿以外でも勝てることを実証した、その意義は大きい。チャンピオン争いでは後続にポール・トゥ・ウイン1回分という小さくない差をつけてトップ快走、あとはソフトでの満足いく仕上がりを得られれば鬼に金棒だろう。5年ぶりの王座への道が大きく開けてきたことは確かといえる開幕2連勝だった。

SCが展開を大きく左右したレース、最終的な決勝上位にはSC時に#16 山本と同様タイミング良くピットに入ったマシン、あるいはSC前にピットストップを終えていたマシンが浮上してくる結果となった。決勝2~5位は以下の通り。

2位 #3 N. キャシディ(KONDO RACING/トヨタ)
3位 #36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)
4位 #7 T. ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS/トヨタ)
5位 #64 N. カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING/ホンダ)

#3 キャシディは5周目にピットストップする好戦略をしっかり機能させ、予選11位からの2位表彰台。#36 中嶋はSC時の好判断で予選7位から3位をものにした。また、4位に入った#7 ディルマンは今回が実質デビュー戦。予選は18位だったが、7周目ピット策を利しつつ、いい走りをして4位まで上がっている。

#18 可夢偉は最終的に6位。ポール発進の#5 野尻が7位で、8位は#4 山下健太(KONDO RACING/トヨタ)だった。序盤の上位陣では#20 平川が9位、#2 国本はマシントラブルと見られる状況でリタイア。

SUGO戦3連覇がかかっていながらも予選で不運に遭遇した#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)は決勝13位。今回がデビュー戦だった#15 D. ティクトゥム(TEAM MUGEN/ホンダ)はバトル中の接触に起因すると見られるマシン損傷で序盤リタイアに終わった。

次戦第4戦は7月7~8日、富士スピードウェイでの開催となる。第3戦までの過密日程から少し間を置いてのシリーズ折り返しといえる位置づけの一戦で、山本尚貴がリードして進める王座争いの行方にある程度の方向性が見えてくるかどうか、ここもまた重要なラウンドとなるだろう。

なお、その直前の7月4~5日には同じく富士で、来季投入予定の新型ワンメイクマシン「SF19」の国内シェイクダウンテストが実施される予定。こちらも大きな注目を集めそうだ。

《遠藤俊幸》

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