【JNCC 第7戦】最後の糸魚川戦を、渡辺学が連勝で締める [フォトレポート]

雲海の上を走る、最高のシチュエーション
雲海の上を走る、最高のシチュエーション全 42 枚

今季限りで、JNCCの開催は最後と発表されている糸魚川シーサイドバレースキー場。

天空のエンデューロといったキャッチコピーで親しまれてきた同ラウンドは、文字通り海から山のてっぺんまで一気に駆け上る爽快感が楽しめる。5年にわたって愛されてきた同会場を惜しむファン達は、台風24号のニュースを聞きつつもレースへとあつまった。

全8戦、日本各地で開催される全日本形式をとるJNCCだが、この糸魚川は7戦目ということもあってシーズンも終盤。第4戦まで全勝を飾ってきた小池田猛を、渡辺学が破るという展開、フルモデルチェンジを果たしたYZ450FXを駆る鈴木健二にも注目が集まっているところ。台風一過でかろうじて晴天となった前戦に続き、今回はレース後に次第に風が強まるというタイミングで、各クラス時間短縮での開催となった。

ホールショットは、齋藤祐太朗。ホールショット率の高い石戸谷蓮と同じくBetaの2ストマシンに乗る若手が集団を率いていくものの、高低差の大きな糸魚川で450ccのパワーを炸裂させながら鈴木があっという間にトップへ。オープニングラップを奪うと思われた矢先に転倒し、渡辺がリーダーとなった1周目。

執拗に渡辺を攻めるのは、王者小池田。お互い牽制しながらのラフファイトを繰り広げるが、中盤の給油タイミングで若干渡辺サイドが遅れて、小池田の先行を許してしまう。前に出せばフルスピードでビハインドを築きにかかる小池田に、渡辺のなすすべなくグイグイと差が開く苦しい展開。渡辺は「それでも、あとを追って姿が見えてくれば、プレッシャーを与えたりとチャンスはある」と諦めずに追っていると、小池田が激しくクラッシュしてしまい、上位争いから離脱。渡辺は大差をつけていた後続から余裕をもってフィニッシュ。

2位争いは、後半中島敬則と鈴木に絞られる。鈴木は「1周目で転けたあとは、もうダメだと思っていたけど、中島が見えた瞬間面白くなった」とヤマハのランデブー走行。パワーにものを言わせ、上りでパスする鈴木だが、最終ラップで大きくクラッシュしたりとキモを冷やす場面も。実に10秒差でゴール。このあとに続く4位争いも面白く、中盤から延々と抜きつ抜かれつを続けた齋藤と石戸谷が、フィニッシュまでもつれ込むバトルに。なんとその差0.4秒で、齋藤に軍配。

小池田970・渡辺910ポイントの僅差で最終戦AAGPへ。GNCCからは、若手のクレイグ・デロングが来日し、タイトル争いをかき回す。

《稲垣 正倫》

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