マツダ、CX-5 など23万台をリコール、ECUなど不具合でエンジン停止のおそれ

マツダCX-5
マツダCX-5全 4 枚

マツダは11月7日、『CX-5』など4車種約23万5000台の吸気側バルブスプリングおよびエンジン制御コンピュータ(ECU)に不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。

対象となるのは、『CX-5』『CX-8』『アクセラ』『アテンザ』の4車種で2012年2月13日~2018年7月4日に製造された23万5293台。

吸気側バルブスプリングについては、スプリング荷重の設定が不適切なため、吸気バルブの閉じ力が弱く、吸気バルブとバルブシート間に挟まる煤を押し潰すことができず、圧縮不良となることがある。そのため、エンジン回転が不安定になり、最悪の場合、エンジンが停止するおそれがある。

改善措置として、全車両、吸気側バルブスプリングを対策品と交換する。なお、交換に時間を要すため、年式の古い車両から順次交換する。不具合は255件発生している。

ECUについては吸気シャッタバルブの制御プログラムが不適切なため、バルブ周辺に付着する煤などにより、バルブ開度が正しく制御されなくなり、エンジン警告灯が点灯した際、フェールセーフが十分に機能せず、バルブが全開しないことがある。そのため、煤などの付着により、バルブが全閉のまま固着した場合、エンジンが停止するおそれがある。

改善措置として、全車両、ECUを点検し、吸気シャッタバルブ用制御プログラムを対策プログラムに修正する。点検の結果、吸気シャッタバルブに異常がある場合や、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯した場合は、吸気シャッタバルブを新品に交換する。不具合は28件発生している。

ECUについてはさらに、排気圧センサの異常判定プログラムが不適切なため、センサ内部への水分の浸入により、センサの出力値がずれ、排出ガスが基準値を満足しなくなる場合に、異常判定しない。そのため、そのままの状態で使用を続けると、浸入した水分により排気圧センサ内の電子回路が腐食し、断線することでエンジン警告灯が点灯し、フェールセーフ制御によりアイドリングストップが作動しなくなり、変速ショックが大きくなるおそれがある。

改善措置として、全車両、ECUを点検し、排気圧センサ用制御プログラムを対策プログラムに修正する。点検の結果、排気圧センサに異常がある場合や、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯した場合は、排気圧センサを現行の新品に交換する。不具合は442件発生している。

いずれも不具合を起因とする事故は起きていない。市場からの情報により届け出た。なお、吸気側バルブスプリングの不具合については2017年2月23日にリコール届出を行ったが、改善措置の内容が不十分なことが判明したため再リコールを実施した。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 父親への贈り物に“16万針の刺繍”で飾ったロールスロイスを…世界に一台の『ファントム・ダンテル』公開
  2. 「これは欲しくなる!」ランチア『イプシロン』のスポーツグレード登場に日本のファンも注目
  3. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. スバル唯一の海外工場、米SIAが生産600万台達成…今秋生産終了の『レガシィ』ラインオフ
  5. 大阪府警の白バイ、2025年度も「隼オイル」継続採用…過酷な環境でも安定した性能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る