ホンダジェット、日本で型式証明を取得 初の顧客は投資家・千葉氏

日本で初納入される「ホンダジェット・エリート」
日本で初納入される「ホンダジェット・エリート」全 8 枚

ホンダの航空機事業子会社であるホンダエアクラフトカンパニー(以下:HACI)は、12月20日、東京の羽田空港内において、同月7日に国土交通省航空局から型式証明を取得した小型ビジネスジェット機『ホンダジェット・エリート』の日本における初号機の引き渡し式を行った。

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式典には国土交通省より蝦名邦晴(えびなくにはる)航空局長をはじめ、HACI藤野道格(ふじのみちまさ)社長、日本でのディーラー事業を担当する「HondaJet Japan」遠矢源太郎(とおやげんたろう)チーフエグゼクティブが出席。さらに、日本での最初の顧客となる千葉功太郎(ちばこうたろう)氏の他、共同購入者となっている元ライブドア社長で実業家の堀江貴文(ほりえたかふみ)氏、ベンチャーキャピタルの慶応イノベーション・イニシアティブの山岸広太郎(やまぎしこうたろう)社長も出席した。

式典ではまず、蝦名航空局長から藤野HACI社長に型式証明書が授与された。型式証明とは、国交省航空局が定める強度や性能、安全性などの基準を満たしていると認めたことを意味する。証明書は米連邦航空局(FAA)とも連携した形で発行しており、申請は英語版のままで和訳することなく英語版のままでも可能となっているという。ホンダジェットの証明発行は日本が9カ国・地域目になる。これにより、日本での販売が可能となった。

証明書が授与された後、藤野社長は、「ホンダジェットを日本の空で飛ばすことは我々の悲願でした。ホンダの航空機事業における大きなマイルストーンを達成できて、大変うれしく思っています。日本においてもより多くの方にホンダジェット・エリートをご利用いただき、皆様の生活の可能性を拡げていきたいと思います。そして、日本におけるビジネスジェットの普及、さらには新しい交通システムの創造を目指していきたいと思います」と挨拶した。

続いて藤野社長より最初の顧客となる千葉氏へホンダジェット・エリートの引き渡し式が行われた。引き渡し式ではホンダジェット・エリートの鍵と購入者に必ず渡されるというホンダジェットの模型が藤野社長から直接手渡された。千葉氏はゲーム大手であるコロプラ創業者の一人で、エンジェル投資家として活躍する。購入を決めたのは日本で今年3月に放送されたホンダジェットのTV-CMだったそうで、「ドローンに特化した投資活動をしている中で、より自由な空間として空をもっと活用できればと考えた」という。

また、千葉氏は、「ホンダは世界に誇れる空のパーソナルモビリティを送り出してきました。この素晴らしいホンダジェットを生み出した藤野社長をはじめ、開発チームに御礼申し上げます。私も数回、実際に乗りましたが、その静音性、力強さ、なめらかさ、安全性、安定性、そして何よりも機体の美しさは抜群です。小型ジェット機が普及すると、日本全体が一つの都市圏になり、新しい経済活動が加速します。12月20日は、日本における『空の移動革命 Day1』になると強く確信します」とも語った。

ホンダジェットは、15年末の米国を皮切りに、北米、中南米、欧州、東南アジア、中国、インド、中東、日本の各地域で販売中。ホンダジェットは“空飛ぶスポーツカー”の異名も取るようにホンダらしさを航空機に反映させており、主翼の上にエンジンを配置し、客室が広いのを特徴とする。その飛行性能の高さなどから17年は世界で43機を納入する実績を残しており、最大7人乗りの小型ビジネスジェット機の分野では世界販売首位を獲得。すでに世界で100機以上が運用されている。

それに対して交通インフラが充実する日本は欧米に比べてビジネスジェットが普及しておらず、国内の総保有機数は60機弱にとどまる。そんな中で、今年3月の受注開始以来、「ホンダジェットの受注はすでに10機以上を獲得」(ホンダ)しているとし、ホンダジェット・エリートの投入で、日本にも小型ビジネスジェットの利用が根付くかどうかが大いに注目される。

なお、ホンダジェット・エリートは従来の「ホンダジェット」を改良したもので、航続距離を約17%伸ばすなど、性能を高めた。静粛性も向上させて離着陸時などの安定性も強化し、航続は2661km。東京から北京や上海などに直行できる。機体価格は525万ドル(約5億9000万円)。

《会田肇》

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