【アウディ A8 新型試乗】安定しきった走りは全域でエレガント…島崎七生人

ロングボディのフラッグシップセダン

やはり「アウディこそ本物」と思わせる6ライトフォルム

安定しきった足回りがエレガントな振るまいをみせる

アウディA8 L 60 TFSI quattro
アウディA8 L 60 TFSI quattro全 8 枚

ロングボディのフラッグシップセダン

オールアルミのASF(アウディスペースフレーム)採用の初代登場は1994年。それから早くも(!?)24年が経ち、第4世代に当たるのが今回の新型『A8』だが、同社の最先端技術を満載したフラッグシップセダンの位置づけは、もちろん今回も変わらない。

【画像全8枚】

試乗車は“L”、すなわちロングボディだった。V8の4リットルターボを搭載する、文字通りのトップグレード。ボディサイズはさすがに豊かで、標準ボディがすでに5170mmと(先代同様に)5m超のところ、“L”では5300mmに達し、ホイールベースともども標準ボディ+130mmの設定。

生産と試乗車の手配上の都合だろうが、65km/h以下なら後輪が最大5度逆位相に切れるオプションの4輪相舵は未装着で、都心のホテルの地下駐車場を発ち、衆目の集まる地上のクルマ寄せ前のいきなりの左折で、やや緊張気味でクルマを扱っていたことを告白しておこう(会場に乗りつけたのは試乗車とは対極にある自己所有の庶民車、『フィアット500』だった)。
アウディA8 L 60 TFSI quattroアウディA8 L 60 TFSI quattro

やはり「アウディこそ本物」と思わせる6ライトフォルム

ボディが長く、フロントグリルが最新モードであったりするが、外観デザインが初代から変わらないイメージなのは特徴。弧を描くルーフラインと6ライトキャビンが織りなすフォルムは、やはりアウディこそ本物という気がして、相変わらず美しい。

先代はLEDヘッドライトが売りだったが、新型では先行車や対向車を検知するとその部分の配光を自動制御でカットする機能や、照射距離を2倍に伸ばす機能などが盛り込まれる。リヤ側の発光部分を左右に真一文字に繋げたデザインも、路上でなかなか印象的だ。

他方インテリアは、物理スイッチの数が激減したことで、いやおうなしに先進的な空気に包まれることに。今どきのタッチ画面での操作が大半を占めているのだが、短時間の試乗でも、主要な操作でまごつかなかったのは、表示、操作ロジックがクルマ用に周到に吟味され、スマートでわかりやすいからだろう。

安定しきった足回りがエレガントな振るまいをみせる

アウディA8 L 60 TFSI quattroアウディA8 L 60 TFSI quattro
4名乗車の試乗車は、まさしく極上の居住空間に仕上げられている。こういうクラスのクルマに乗車する機会が滅多にないせいか(笑)、後席の写真は運転席側からの眺めだが、右ハンドルであれば左側助手席後ろの席こそ“主”の座る場所で、ここには専用のエアコン調節パネルが備わるほか、前後スライド/座面角度/リクライニングが電動調整可能で、ランバーサポートは空気圧調整式の4ウェイになっている。

4リットルのV8ターボ(460ps/67.3kgm)を搭載し、さらに48V電源とマイルドハイブリッド(MHEV)を組み合わせるパワートレーンは、ことのほかスムースで力強い。エンジン性能の余裕が大きく、公道上を流れに乗って走らせている限り“走行中にモーターの力が上乗せされた感”はむしろ薄い。が、55~160km/hのコースティング中のエンジン停止、22km/h以下で機能するスタート/ストップなど、洗練された印象だ。

もちろん安定しきった足回りにより、全域でエレガントな振るまいをみせながらの走りは『A8』ならではのものだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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