光学技術で「見えないものを見えるようにする」スタンレー…CES 2019

車両周辺の凹凸や落下物を3D化して検知して、距離や状況を図る「3D Dtection System」など、光学技術を使った出展が注目されたスタンレーのブース
車両周辺の凹凸や落下物を3D化して検知して、距離や状況を図る「3D Dtection System」など、光学技術を使った出展が注目されたスタンレーのブース全 10 枚

クルマのヘッドランプを手掛けるスタンレー電気は、1月8日より米ラスベガスで開催されたCES 2019に出展。「make it visible(見えないものを見えるようにする)」のコンセプトの下、長年培ってきた光学技術を駆使して開発した新システムを提案して注目を浴びた。

【画像全10枚】

スタンレー電気が出展した中で最も注目したのが「LCD-ADBモジュール」だ。ADB(Adaptive Driving Beam)とは、ヘッドライトの配光技術の一つで、必要な部分に必要な光だけを照射できるようコントロールする。

多くの場合、複数のLEDを使ったマトリックス方式が主流だが、その解像度はそれほど高いとは言えない。イメージとしては、先行車がいた場合はその部分をぼんやりとカットしている程度でしかない。それを「LCD-ADBモジュール」では照射すべき対象物だけを捉えて対応することができるのだ。

たとえば、対向車のすぐ後ろを渡ろうとする歩行者がいたとする。通常なら対向車のヘッドランプの影響で眩惑し、どうしても歩行者の発見は遅れがちだ。「LCD-ADBモジュール」なら対向車を照射することなく、歩行者を発見できるよう的確に照らすようコントロールすることも可能になる。これは液晶パネル自体が持つ高い解像度がそのまま活かすことができるからだ。

ただ、いくら「LCD-ADBモジュール」の解像度が高くても、単体では照らすべき対象物を検知することはできない。そのために対象物を捉えるカメラを備え、それと対象物を学習するソフトウェアが必要となる。今回は「LCD-ADBモジュール」の技術展示ということだったが、その高い解像度を見るだけで将来の可能性はどんどん広がってくる。そんな印象を否応なしに感じさせてくれた。

次に注目したのが「スマート・ストリート・ライト(スマート街路灯)」だ。会場ではこの出展をもっとも大きく採り上げていた。通信機能を持つクルマやサーバなどとリンクすることで、必要な情報を路面に照射して可視化して知らせるというもの。クルマ単独では見えなかったものを見えるようにすることで安全を向上させることが目的だ。

「低速・近接・高精度」測距により市街地自動運転の実現に貢献する「車載周辺監視用TOFセンサ」を出展。車両周辺の凹凸や落下物など死角部分を3D化して検知する技術で、赤外線LEDを使うことで障害物までの距離や状況を把握する。たとえばソナーなどでは検出できない路肩にある縁石にも対応することが可能となる。小型化することでヘッドライト内にビルトインすることが目標だという。

《会田肇》

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