アストンマーティン、フェラーリやランボルギーニのミッドシップスーパーカー市場に参入へ…ジュネーブモーターショー2019

アストンマーティン・ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプト
アストンマーティン・ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプト全 11 枚
アストンマーティンは3月5日、スイスで開幕したジュネーブモーターショー2019において、『ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプト』(Aston Martin Vanquish Vision Concept)を初公開した。

◆フェラーリF8トリブートやランボルギーニ・ウラカンを意識

同車は、アストンマーティン初の量産ミッドエンジンスーパーカーのプレビューモデルだ。アストンマーティンは、ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプトによって、スーパーカーで最も激しい競争が繰り広げられているミッドエンジンカテゴリーに参入することを目指す。

このカテゴリーはこれまで、イタリアのスーパーカーメーカーが大きなシェアを獲得してきた。ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプトは、イタリアのフェラーリ『F8トリブート』(『488GTB』後継車)やランボルギーニ『ウラカン』、英国のマクラーレン『720S』など、世界のミッドシップスーパーカーに照準を合わせる。

◆ヴァンキッシュの名前が復活。デザインはミッドシップスーパーカーの流儀に従う

「ヴァンキッシュ」の名称は、伝統的にアストンマーティンの量産フラッグシップモデルに使われてきた。アストンマーティンは2017年秋、『ヴァンキッシュSアルティメット』を、世界限定175台で投入すると発表した。この限定車をもって、ヴァンキッシュの名称はアストンマーティンのラインナップから消滅していた。今回、このヴァンキッシュの名称が復活を遂げる。

ヴァンキッシュ ビジョン コンセプトは、アストンストンマーティン『ヴァルキリー』から受け継がれた先駆的コンセプトをさらに前進させる。軽量化、パッケージング、エアロダイナミクスをはじめとするあらゆるノウハウを、デザインおよびエンジニアリングの領域に適用する。

ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプトの外観は、ミッドシップスーパーカーの流儀に従った流麗なデザインだ。一方では斬新さも取り入れており、たとえば、タイヤを透かして見ることができる開口部を備えた独特のクラムシェルフロントフェンダーが採用された。

ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプトは、過激なパフォーマンスを抑えて設計され、意図的に美しさを追求する。日常走行では快適性を保ち、サーキットを走行すれば、高いパフォーマンスを発揮することを狙う。アストンマーティンによると、ヴァルキリーに見られるアグレッシブで機能を優先したスタイルを、より流麗で官能的な形態へシフトさせたという。

その一方で、アスリートを連想させるボディラインや現代的なデザインは、ヴァルキリーから受け継いでいる。これらは、アストンマーティン初の量産ミッドエンジンスーパーカーの特徴や機能を表現する上で重要な要素となるという。

◆新開発のV6ターボを接着アルミ構造シャシーに搭載

ヴァンキッシュ ビジョン コンセプトの量産バージョンには、アストンマーティンが新開発したV型6気筒ガソリンターボエンジンが搭載される。また、カーボンファイバー構造を出発点として、ヴァンキッシュ・ビジョン・コンセプトには、テーラーメイドされた接着アルミニウム構造によるシャシーが採用される。

このシャシーは、ミッドエンジンのスペシャリストであり、アストンマーティンのチーフテクニカルオフィサーのマックス・スウェイ氏の主導によって、開発されたものだ。接着アルミニウム構造で豊富なノウハウを持つアストンマーティンは、コスト、生産速度、この技術の利点である重量に対する強度を把握しているという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「みんなガソリン車が欲しいんだよ…」フィアットの新コンパクト『グランデパンダ』、6速MT登場に日本のファンも反応
  3. アイシンが明かす、トランスミッションの膨大な経験値とノウハウが電動化を主導する理由
  4. メルセデスベンツ、全固体電池搭載『EQS』で1205km無充電走行を達成
  5. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る