ジョルジェット・ジウジアーロ氏は1955年、自動車デザイナーとしてのキャリアをスタート。以来、初代フォルクスワーゲン『ゴルフ』をはじめ、多くの傑作を生み出してきた。1968年に自身のデザイン会社、イタルデザインを立ち上げ。同社はイタルデザイン・ジウジアーロとなり、現在はフォルクスワーゲングループ傘下にある。
ジウジアーロ氏2015年は、イタルデザイン・ジウジアーロの名誉会長を辞し、GFGスタイルを設立した。そのGFGスタイルがジュネーブモーターショー2019でワールドプレミアしたのが、電動ハイパーSUVコンセプトのカンガルーだ。
◆車高は3段階で切り替え可能。オフロードモードでは260mmに
カンガルーには、CHオートと共同開発した電動車向けプラットフォームを採用。アルミ製スペースフレームに、カーボンファイバー製ボディを組み合わせた。フェンダーは、ポリカーボネート製、ウインドスクリーンはグラスファイバー製として、軽量化を追求する。

◆0~100km/h加速は3.5秒、最高速は250km/hでリミッター作動
電動パワートレインのモーターは2個搭載され、トータルで最大出力490hp、最大トルク69.3kgmを引き出す。駆動方式は4WDとなり、4輪ステアリングも装備する。カンガルーの動力性能は、0~100km/h加速加速を3.5秒で駆け抜け、最高速は250km/h(リミッター作動)に到達する。
バッテリーは、蓄電容量が90kWhと大容量。この効果もあり、1回の充電での航続は、450km以上の性能を持つ。充電ソケットは、通常充電と急速充電の2種類が装備されている。
◆リアバンパーグリルのプリズムが後退時には黄色く発光
エクステリアは、エアロダイナミクス性能を追求したデザインが特徴だ。フロントにはスリムなヘッドライトが装備される。アクティブエアロシステムも採用された。リアは、テールランプがヘッドライト同様、スリムなデザインに。リアバンパーのグリルには、小型のプリズムが組み込まれおり、後退時には黄色く発光する。ドアは上方に開く設計で、ガラス部分はガルウイング方式で開く。

ルーフに装備されているカメラは、自動運転のための装備となる。複数のセンサーとともに、自動運転を可能にしている。