MGが11人乗りバン『V80』を発表、大幅なディスカウントも…バンコクモーターショー2019

新型「V80」を発表するSAICモーターのXu Qiuhua氏
新型「V80」を発表するSAICモーターのXu Qiuhua氏全 15 枚

MGカーズはバンコク国際モーターショー2019において、11人乗りのバンとして新型『V80』を発表。会期中の特別価格も設定してこのカテゴリーでの拡販につなげる。同時に、ピュアEVである『ZS EVコンセプトビークル』の他、新型『MG3』をタイ国内で初披露した。

V80は、前輪駆動のレイアウトから生まれた広々とした、快適なキャビンとフラットフロアを持つことで、車内の移動も自在に行える車内レイアウトを持つ。バックドアは50:50の観音開きタイプで最大180度まで開閉可能。さらに後方スライドドアを開閉すると自動的に電動ステップが迫り出してくるなど、バンとしての使い勝手の良さを高める工夫が随所に施されている。

パワーユニットは2.5リットル・ディーゼルターボで、最大出力は136ps、最大トルクは330Nmを発生。全輪ともディスクブレーキを装着し、ESPと共に7種類もの安全システムが作動する。トランスミッションは6速MT/セミATの二通りから選べる。このV80は、プレスカンファレンスを行った3月26日より受注を開始し、4月下旬よりタイ国内で納車を開始する予定だ。

ピュアEVであるZS EVコンセプトビークルは年内にも中国で正式発表を行う予定で、最大出力150ps(110kW)で、定速での最大航続距離は428kmで、欧州基準のNEDCでは335km。イギリスやドイツなどで順次発売を開始した後、タイ国内への導入が始まる。また、MG3は上位モデル『ZS』と同じ流れを汲む新デザインのフロングリルを持ち、パワーユニットは1.5リットル・ガソリンに4ATを組み合わせた新世代のコンパクトハッチとした。

「MG」といえば、1920年代に誕生した英国の名門自動車ブランドであるが、現在は中国の上海汽車(SAIC)の傘下にある。そのMGがタイ国内市場参入5年目にして認知度を急速に高めているのだ。タイは元々、9割以上のシェアを持つ日本車の牙城であるが、2019年2月にはMGが2.5%のシェアを獲得。前年比で47.2%ものシェアアップを遂げたのだ。この時点でBMWを抜き、メルセデスベンツにも迫る勢いだ。

背景には、積極的な購入優遇策が功を奏していると言われる。それを裏付けるかのようにV80の発表では、期間限定とはなってはいるものの、6月30日まで車両本体価格を6万5000バーツもの大幅な値引きを発表。V80の6MTとセミATはそれぞれ92万3000バーツ(日本円換算:約323万円)/97万3000バーツ(同:約341万円)という破格の価格を提示した。

また、新型MG3はベース車なら51万9000バーツ(同:約182万円)という値付けに加え、ショー期間中に契約をすれば頭金を5%で済む好条件を示している。

MGがタイ国内で急速なシェアアップを実現している背景には、こうしたお買い得感を出していることがプラス効果につながっているのは間違いない。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る