マクラーレン、新型スーパーカー『GT』発表…620馬力の軽量グランドツアラー

4.0リットルV8ツインターボ搭載。0-100km/h加速3.2秒、最高速326km/h

4683mmの全長はマクラーレンの他のどのモデルよりも長い

量産車世界初のカシミア内装が選択可能。新開発のインフォテインメントシステムを採用

マクラーレン GT
マクラーレン GT全 22 枚

マクラーレンオートモーティブは5月15日、新型スーパーカーのマクラーレン『GT』(McLaren GT)を発表した。

マクラーレンGTは、既存のマクラーレン「スポーツシリーズ」と「スーパーシリーズ」に並ぶ位置づけとなる。グランドツーリングセグメントのあり方を、再定義することを目指して開発された。マクラーレンGTは、総額およそ12億ポンドを投資する「Track25」ビジネスプランにおいて、第4のニューモデルになる。マクラーレンのハイパーカー、『スピードテール』と同じDNAを持つグランドツアラーだ。

マクラーレンGTは、カーボンファイバー構造を核とした。車両重量は1530kg。マクラーレンオートモーティブによると、最も重い競合モデルよりも200kg以上軽量という。カーボンファイバー製コア構造に、高い強度を持たせたことにより、ガラス張りのCピラーとリアクォーターウインドウをデザインに組み込むことが可能に。後方の視界が広くなったことで、広いキャビンにより多くの光が射し込む設計とした。

4.0リットルV8ツインターボ搭載。0-100km/h加速3.2秒、最高速326km/h

ミッドシップには、「M840TE」型4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。このエンジンは最大出力620ps/7500rpm、最大トルク64.2kgm/5500~6500rpmを発生する。3000~7250rpmの幅広い領域において、トルクの95%を引き出す特性だ。

この新しいエンジンに、7速SSGトランスミッションを組み合わせた。動力性能は0~100km/h加速が3.2秒、最高速が326km/h。燃料タンク容量は72リットルで、マクラーレンオートモーティブによると、燃料満タン状態で、666km走行できるという。

4683mmの全長はマクラーレンの他のどのモデルよりも長い

マクラーレンGTのデザインの特長が、フロントの「ハンマーヘッドライン」だ。リアには、ボディーと一体化した固定式のリアウィング、大型ディフューザー、存在感のあるエグゾーストテールパイプを採用。マクラーレンオートモーティブによると、スーパーカーの性能を備えたグランドツアラーと主張するデザインを目指したという。

ボディサイズは全長4683mm、全幅2045mm、全高1213mm、ホイールベース2675mm。全長はマクラーレンのスポーツシリーズ、スーパーシリーズのどのモデルよりも長い。フロントとリアのオーバーハングも、従来のマクラーレン車よりも長い。

量産車世界初のカシミア内装が選択可能。新開発のインフォテインメントシステムを採用

インテリアは、ナッパレザーのトリムを標準装備した。仕様に応じて、上質なソフトグレインレザーかアルカンターラが選択できる。2019年末ごろには、カシミアもオプションに追加される予定だ。カシミア素材が量産車に使用されるのは、世界初という。

エンジンの高さを低くし、エグソーストの位置に工夫を加えることによって、ラゲッジスペースの容量、形状、使いやすさを追求した。ゴルフバッグまたは185cmのスキー板2セットとブーツ、手荷物が積載可能。フロントにも150リットルの収納スペースがあるため、収容容量は合計で570リットルとした。全体がガラス張りのテールゲートの下に、420リットルの収容スペースを配置。テールゲートにはソフトクローズ機能が標準装備されており、オプションで電動式に変えることもできる。

新開発のインフォテインメントシステムを採用。最も処理速度の速い車載システムには、10クアッド・コア・チップと「HERE」によるナビゲーションマッピングとリアルタイムの交通情報が含まれる。ドライバーインターフェースの操作はスマートフォンに似ており、中央にある7インチのタッチスクリーンを使って、衛星ナビゲーションやBluetoothでの電話通話、メディアストリーミング、音声操作といった車内機能の選択が可能だ。

重要な車両情報を表示するドライバー正面のTFTスクリーンは、12.3インチを採用した。速度、ギア、エンジン回転数だけでなく、インストルメントクラスターを通じて、簡易ナビゲーションや電話の着信、指定されたオーディオアウトプット、タイヤの温度や空気圧などの情報を表示できる。バックカメラを指定し、リバースのギアが選択された際には、車両後方の画像が表示され、ドライバーは視線を可能な限り高い位置に保つことができる、としている。

《森脇稔》

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