【レンジローバー イヴォーク 新型試乗】世界観はそのままに、よりノーブルに、上質に…島崎七生人

99%が新設計、だが引き継がれた世界観

シフトダイヤルは一般的なレバー式に

R-DYNAMICでもカドの取れた乗り味

レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)
レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)全 35 枚

99%が新設計、だが引き継がれた世界観

ドアヒンジを除く99%が新設計のボディ構造という。“99%”という数字の割り出し方とドアヒンジがキャリーオーバーされた理由は別の機会に譲るとして、新型は、初出となる電動化前提の新設計プラットフォームPTA(Premium Transverde Architecture)をベースに誕生した。

【画像全35枚】

先代のようなクーペ(やコンバーチブル)の設定はないものの、パッと見た第一印象で新旧の差はかなり小さい、というか、見分けがつかない。いうまでもないが、初代の世界観が尊重され、引き継がれた訳だ。とはいえ初代が以降のレンジローバー各車のモードの発端だったから、一周回った新型『イヴォーク』は、今度は反対に上級モデルのノーブルさを反映した……そんな感じ。

シフトダイヤルは一般的なレバー式に

レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)
ボディ表面のサーフェスがなめらかさを増すなどリファインされ、展開式のドアハンドルも採用している。ホイールベースが20mm伸びたが全長は4380mmと相変わらずコンパクトな部類で、全幅は1905mmだから数値上先代と5mmしか違わない。

インテリアは水平が通った大筋は変わらずに、細部が煮詰められたふうだ。サンダーバードのようにせり出したシフトダイヤル(馴染むと扱いやすかった)は、手首のスナッチで操作する近年の一般的なレバー式に変わったほか、エンジンの始動ボタンの位置が、メーター横からステアリングコラム近くに移動、液晶ディスプレイは操作部も加わり上下2枚に。スポーティであるが決して軽々しくない上質な室内空間は相変わらず。

レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)
後席は背もたれがふっくらと柔らかめで、決して狭苦しさはない、従来の5ドア同等のスペースが確保されている。ラゲッジスペースはウェッジを描くベルトラインのおかげでトノボードから下の高さの余裕が大きく、外観から想像するよりも使い勝手のいいスペース(容積)が確保されている。ユーカリ(水が少なくても育つという)由来の天然繊維を活用したシート表皮(試乗車はレザー)も風合いがやさしく注目だ。

R-DYNAMICでもカドの取れた乗り味

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今回の試乗車はトップモデル「R-DYNAMIC HSE P300 MHEV」。300ps/400Nmのスペックをもつ4気筒の2リットルターボに9速ATを組み合わせたもの。48Vバッテリーを搭載のMHEVはジャガー・ランドローバー初採用で、17km/h以下でエンジンを止め減速エネルギーを蓄電、発進時に動力として活用するというもの。

実際には体感上のスムースさが印象的で、エンジン停止後の再始動も、何事も起こっていないかのようにショックが皆無なまま走り出す……といった具合だ。一般道を普通に流す限り、21インチタイヤながら乗り味はカドの取れたもので、無駄な挙動がないスッキリしたハンドリングも特徴だ。

試乗ではモーグルも試せたが、タイヤの接地感、駆動力の伝わりかたの安定しきった様子はさすがといったところ。モーグルでクルマが捩られようとも、ボディ剛性は高く、まったく不安はない。

レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)レンジローバー イヴォーク 新型(R-DYNAMIC HSE P300 MHEV)
カメラで捉えた直前の視界を合成しながら、あたかもクルマの下の路面を透視しているような画像がみられる「ClearSightグラウンドビュー」は実にユニークで、何もオフロードで路面の把握に使うだけでなく、街中でも死角に隠れた障害物の認識などに便利そうだ。

渡河水深は先代+100mmの600mmを誇り、そのためにエアインテークはボンネット裏に回したダクトに繋げている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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