【サバンナRX-3 復活へ】コイツが走る、その姿を見せる…駒場豊の挑戦

【サバンナRX-3 復活の軌跡03】コイツが走る、その姿を見せる…駒場豊の挑戦(長野・岡谷)
【サバンナRX-3 復活の軌跡03】コイツが走る、その姿を見せる…駒場豊の挑戦(長野・岡谷)全 13 枚

長年のダメージにより朽ち果て、塗装が剥がれ落ちたボンネット。錆で色が赤褐色に変わったエンジンルーム。空気が抜け、大地を力強く蹴り上げていた面影を失ったタイヤ…。

【画像全13枚】

力強さや躍動感などをイメージし、その名が付けられたというマツダ「サバンナRX-3」。その勇猛なイメージとはあまりにかけ離れ、瀕死とも言える1台のサバンナの姿が今年の1月、長野県・岡谷市にあった。そして、そのサバンナの隣で、穏やかな笑みを浮かべながら、ある男はこう力強く言った。

“このサバンナをもう1度走らせる”

あれから8ヶ月。無謀とも言える挑戦が、一歩ずつ前へ進んでいる。




廃車同然のマツダ「サバンナRX-3」をレストアし、再び走らせるという挑戦を編集部は『サバンナRX-3 復活の軌跡』と題し、連載記事として追いかけている。

この挑戦に挑んでいるのは、長野県岡谷市で自動車販売・整備・修理を営む「郷田鈑金」の社長、駒場豊氏だ。自ら数多くの鈑金塗装を手がけており、中でもロードスターのレストアを得意としている。

今回は、朽ち果てていたサバンナが、駒場氏の手により丁寧に分解されていく様子と、駒場氏が思い描くレストアの完成形について、その思いをお伝えしたい。

甦る45年前の記憶、あの姿をもう1度

1974年に富士スピードウェイで開催された「第9回富士ツーリストトロフィーレース」に、郷田鈑金の駒場稔会長がサバンナRX-3で参戦45年前の1974年、駒場氏の父で郷田鈑金の現会長・駒場稔氏がサバンナRX-3を操り、富士スピードウェイを駆け抜けた。日常生活の中で常にレーシングカーとしてのサバンナRX-3があるという環境が、幼かった駒場氏の記憶に強烈な印象を残したことは、これまでの連載で述べてきた通りだ。今回のレストアにおいて、駒場氏が描く完成形は“ただ走らせる”ということではない。“レーシングカーとしてのサバンナRX-3の復活”にあるのだ。

「45年前にサーキットを走っていたサバンナRX-3を、はっきりと覚えているわけではありません。ただ、幼かった私の側に常にレーシングカーがあったのは事実です。今回のレストアはその記憶を辿るようなもの。完成形はあの頃のレーシングカーの姿に近づけることです。」

レーシングカーからパーツを移植

今回のレストアだが、それぞれのパーツについても、駒場氏の思いが表れている。リア・フロント各セクションについては、20年前に駒場氏が1台では保管できないため、必要な部分を切り、このサバンナのレストアのために保管していたレーシングカーのパーツが移植される。



レストア=オリジナルの再現ではない

読者の皆さんは、当時のレーシングカーの車高が今よりも高かったということをご存知だろうか。駒場氏によると、父である駒場稔氏は「確か15cmくらいだったはずだ」と話したそうだが、45年前の記憶で確かな基準があったわけではないようだ。

駒場氏は「今回、サバンナの車高は当時よりも低くするつもりです」と話す。当然車高が変われば、タイヤの大きさやフェンダーのデザインも変わってくる。ここからはいわば“カスタマイズ”の領域だ。

オリジナルとは見映えも変わるのでは? この疑問を駒場氏にぶつけると

「レストア=オリジナルの再現と思っている人は多いし、もちろんそれは間違いではありません。ただ、今回のレストアは、幼い頃の自分の記憶の中にあるレーシングカーの姿を再現すること。車高やデザインについては現代の基準に照らし合わせ、そのクルマを“自分が見て一番カッコ良く、最高の状態にすること”が大事なんです」と穏やかな笑顔で話してくれた。



まだまだ修復作業は果てしないように思えるが、駒場氏とサバンナは“ある目標”に向けて確実に歩を進めている。

次回はいよいよ、サバンナRX-3のレストアにおいて最も過酷と言える、錆取り作業の様子をお伝えする。駒場氏の本領発揮となる作業に、ご期待あれ。

【サバンナRX-3 復活の軌跡03】コイツが走る、その姿を見せる…駒場豊の挑戦(長野・岡谷)

《カーケアプラス編集部@松岡大輔》

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