【CEATEC 2019】開幕、超スマート社会「Society5.0」を体感できる

20周年を迎えたことを機に名称を「CEATEC」に変更した
20周年を迎えたことを機に名称を「CEATEC」に変更した全 14 枚

IoTを使った超スマート社会「Society5.0」の実現を開催趣旨とした「CEATEC 2019」が15日から4日間にわたり幕張メッセ(千葉市)で開催する。昨年までは名称を「CEATEC JAPAN」としていたが、20周年を迎えたのを機に「CEATEC」へと変更。よりグローバル化を意識した。

主催は情報通信ネットワーク産業協会、情報通信ネットワーク産業協会、コンピュータソフトウェア協会。

CEATEC 2019のイベント規模は昨年よりも拡大され、使用するホールも1つ増えて2~8ホールとなった。主催者によれば出展社数も787社/団体と前年比8.6%増えたという。特にテーマとしている超スマート社会「Society5.0」を前面に打ち出したこともあり、従来のIT・エレクトロニクス関連企業に加えて金融、旅行、住宅、建築、通信といった幅広い分野への出展が増加。海外からの出展者やスタートアップ・大学からの出展にも増えて、海外出展者は24カ国/地域、250社/団体(2018 年は19カ国/地域から 206 社/団体)、スタートアップ/大学研究機関も170社/団体(2018年は162社/団体)に増えている。

企画展示は、サービス産業のフロントランナーを中心とした複数企業による共創型の参画によって展示会場に“2030年のまち”を構築する「Society 5.0 TOWN」と、未来を担う国内外のスタートアップ企業および海外諸機関のパビリオンを複合的に展開する「Co-Creation PARK」の二つに分けられる。

その中で注目なのは会場の中央に配置され「Society 5.0 TOWN」だ。このエリアには、昨年までの「Iot TOWN」に出展した三井住友銀行やJTB、竹中工務店、LIXILといった企業に加え、ANAやJapanTaxi、DeNA、大阪ガス、関西電力、大林組、清水建設、大成建設、Sound UD推進コンソーシアムなどが新たに軒を並べた。

14日のメディアコンベンションで出展内容を披露したひとつがANAだ。アバターロボットを活用し、移動手段や人間拡張手段として用いる未来の暮らし(働き方、教育、家庭、ショッピングなど)を、リアルなアバター体験ともに紹介した。注目は14日に発表されたコミュニケーションロボット「newme(ニューミー)」だ。細長い胴体の上部に10.1型ディスプレイを搭載し、遠隔操作する人の映像を顔の代わりに表示。カメラやマイクを通して遠く離れた場所の様子を確認し、遠隔操作で場所を移動させることもできる。ANAでは2020年4月にサービスを開始し、同年夏頃までには1000体を普及させる計画だ。

ヤマハが中心となって推進している「SoundUD推進コンソーシアム」では、新たにradiko(ラジコ)アプリに実装した新機能「街の情報」の活用例を紹介した。「SoundUD」は電車内や施設内のスピーカーから音声トリガーとなる音響通信信号を発信し、それをスマホのマイクで受信することで、様々な情報がスマホ画面に表示される技術。SoundUDに対応した電車・バス・空港・店舗などのアナウンス音声をラジコアプリで検知すると、運行情報や緊急時の防災情報、クーポンなどを受信することができる。

「JapanTaxi」では、タクシー車両をセンシングとして活用することで様々なデータ収集を行い、それをAIやビッグデータとして蓄積していく「JapanTaxi Data platform」を紹介。まだコンセプトながら既に実証実験も開始し、今後はその対象エリアを拡大していく予定だという。また、JapanTaxiは日本初のタクシー配車アプリを開発したことでも知られるが、このアプリによってタクシー需要の喚起や業界初のタブレットによるタクシーのキャッシュレス化や広告配信などを実用化。これに関するタクシー会社向けのシステムも展示した。

「CEATEC 2019」ではキーノートを毎日実施するのも特徴で、15日のマイクロソフトの20周年記念特別基調講演を皮切りに連日テーマごとに多彩なキーノートが展開される。次世代の通信網である5Gをテーマとしたパネルディスカッションの他、東京モーターショー連動企画も予定。「Society5.0」につながる各社の取り組みを知る貴重な機会ともなりそうだ。

《会田肇》

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