JR東日本が鉄道設備のメンテナンス自動化を強化…架線や信号の監視も省力化

架線設備モニタリングシステムの概要。
架線設備モニタリングシステムの概要。全 4 枚

JR東日本は11月6日、架線設備と信号設備をモニタリングするシステムを導入すると発表した。

【画像全4枚】

2021年度から在来線へ導入する架線設備のモニタリングシステムは、高所作業車による至近距離からの確認を自動化するもので、E491系電気・軌道総合検測車(East i-E)にカメラを搭載。人工知能(AI)を活用し、撮影された画像を通して電線や架線金具の良否を自動で測定する。運行密度が高い首都圏では営業用車両を使ったモニタリングも検討するとしている。

ちなみに架線設備のうち、「き電線」と呼ばれる、電車が接する架線に電力を供給する電線に対しては、2019年1月から常磐・総武・根岸各線の4000か所に接続部の温度を自動的に測定する無線式センサーが取り付けられている。これも測定の自動化を図るもので、従来は係員が沿線からサーモカメラにより行なっていた。

一方、信号設備モニタリングシステムは、信号設備にIoT(Internet of Things)センサーを設置し、遠隔で各種のデータを監視することができるもの。データはクラウドサーバーへ蓄積されるため、現地へ赴かず、端末上で検査やデータの確認が可能になるという。

また、信号設備のうち、首都圏の一部路線でポイント転換に使用されている「ESII形」と呼ばれる電気転てつ機については、転換データを蓄積する機能を付けた「転てつ機モニタ装置」を導入。こちらも得られたデータをAIで解析する仕組みを持っており、故障の兆候が把握された場合にアラームを出すようになっている。

いずれのシステム、装置も、設備の状況に応じて最適な時期にメンテナンスを行なう「CBM(Condition Based Maintenan)」と呼ばれる「状態安全保全」を目指したもので、労働人口の減少を見込んだ働き方改革や、さらなる安全・安定輸送を図る「スマートメンテナンス」の一環として導入される。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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