フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は11月21日、コネクティビティや自動運転、デジタル分野の専門家を集約した新組織の「Car.Software」を強化し、2020年1月から独立事業にすると発表した。
Car.Softwareは、2019年6月に設立された。2025年までに、フォルクスワーゲングループ内のソフトウェア開発、電子機器開発、コネクティビティ、自動運転、ユーザーエクスペリエンス、クラウドアーキテクチャー、eコマースなどに携わる1万人以上の専門家を集約する。
フォルクスワーゲングループは、新世代EVの『ID.3』を皮切りに、「vw.OS」と呼ばれる車両オペレーティングシステムを導入する予定だ。現在の車では、最大でおよそ70個もの異なるコントロールユニットが搭載されている。新しいITアーキテクチャーでは、各メーカー固有のソフトウェアで作動するこうしたユニットが不要になる。
その代わりに、車両の制御は、統一されたプログラミング言語を使用した数台のコンピューターに集約される。将来的には、ソフトウェアは1つのプログラム ソースから制作されることになる。フォルクスワーゲングループ車の顧客は、車両オペレーティングシステムのvw.OSをベースにしたサービスを体験することが可能になる。また、Car.Softwareでは、専門家がコネクティビティや自動運転など5つの主要分野に取り組み、各ブランド向けのパッケージを開発していく。
フォルクスワーゲンのレベル4の高度な自動運転車の公道テストフォルクスワーゲングループは今回、このCar.Softwareを強化し、2020年1月から独立事業にすると発表した。フォルクスワーゲングループは、自動車向けソフトウェアの自社開発比率を、現在の10%未満から2025年までに60%に引き上げることを目指す、としている。