【フォーミュラE】サウジアラビアでの2連戦で2019/2020シーズン開幕…“ドイツ勢”が上位を席巻、日産は第1戦の4位がベスト

第2戦を制したBMWの#27 シムズ。
第2戦を制したBMWの#27 シムズ。全 8 枚

フォーミュラEの2019/2020シーズンが22~23日にサウジアラビアで開幕した。第1戦と第2戦の連戦日程で、第1戦はENVISION VIRGIN RACING(アウディのカスタマーチーム)のS.バード、第2戦はBMW i ANDRETTI MOTORSPORTのA.シムズがそれぞれ制している。

電気自動車の最高峰レースが“シーズン6”を迎えた。今季2019/2020シーズンはポルシェ、メルセデスが(いわゆる)ワークスチームとして参戦を開始するなどの話題があり、メーカーの注力度が増すとともに参戦ドライバー層もさらに充実、よりおもしろいシリーズになることが期待されている。

1デー開催で1イベントにつき1レースが原則のフォーミュラEだが、サウジアラビア・ディルイーヤでの開幕大会は第1戦、第2戦の2日連戦スケジュール。エントリーは12チーム24台、日本メーカーとしては日産(NISSAN E.DAMS)が参戦する。日本人ドライバーの参戦はなし。

第1戦では#2 サム・バード(ENVISION VIRGIN RACING)が優勝を飾った。そして2~3位には話題のボルシェとメルセデスの両ワークスチーム。2位は日本にも馴染みの深い世界的名手#36 アンドレ・ロッテラー(TAG HEUER PORSCHE FORMULA E TEAM)で、3位には17年と18年にマクラーレンからF1にレギュラー参戦した経験をもつ#5 ストフェル・バンドーン(MERCEDES-BENZ EQ FORMULA E TEAM)が入っている。

翌日の第2戦はBMW i ANDRETTI MOTORSPORTの2台が#27 アレクサンダー・シムズ、#28 マキシミリアン・ギュンターの順で1-2にてレースを終えた。しかし2番手ゴールの#28 ギュンターが表彰式後にタイム加算ペナルティで11位に降格され、1-2は幻に(セーフティカーラン終了~開戦時のオーバーテイクに関する問題で、フォーミュラE特有の「アタックモード」起動に際しコース上の“アタックゾーン”を通過せねばならないことが絡んだ事象だった)。

第2戦の優勝は#27 シムズ(BMW)。以下は繰り上がりで2位にルーカス・ディ・グラッシ(AUDI SPORT ABT SCHAEFFLER)、3位は2戦連続で#5 バンドーン(メルセデス)となった。

日産勢では#22 オリバー・ローランドが第1戦で4位、第2戦でも5位と2戦連続の好リザルトを記録している。#23 セバスチャン・ブエミは第2戦を2番グリッドからスタート。しかし2番手キープでの走行中に追突を受けるかたちでスピンを喫して大きく後退、最終的な結果は12位だった(第1戦はリタイア)。

過去2季連続でドライバーズチャンピオンとなっているジャン-エリック・ベルニュ(DS TECHEETAH)は第2戦で8位に(第1戦はリタイア)。

第1戦を勝ったENVISION VIRGIN RACINGは英国籍チームだがアウディのカスタマーチームなので、開幕2連戦は質と量の両面に富む“ドイツ勢”が上位を席巻する結果になったといえる(ちなみにチーム国籍としてはBMW i ANDRETTI=米国、NISSAN E.DAMS=仏国、DS TECHEETAH=中国)。

ただ、ドイツ勢好成績のなかで日産もローランドが一定の結果を残し、ブエミがある程度以上の速さを見せたともいっていいだろう。ドイツ勢に切り込んでいく日産、当面はこの図式がひとつの焦点になるかもしれない。

フォーミュラE 19/20シーズンの第3戦以降は来年(20年)の開催で、7月末の英国ロンドン連戦(第13&14戦)まで続いていく予定だ。

《遠藤俊幸》

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