自動車用樹脂世界市場、2030年は37.3%増の1396万8000トンに拡大 矢野経済調べ

自動車用樹脂の世界需要予測
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矢野経済研究所は12月6日、世界の自動車用樹脂市場を調査し、樹脂別・自動車部位別の需要動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

同研究所では、2018年の自動車用樹脂世界市場(メーカー販売数量ベース)を前年比0.3%増の1017万3000トンと推計する。内訳は自動車用の汎用樹脂(PP、HDPE、PVC、ABS)が718万6000トンと約7割を占め、汎用エンプラ(PA6、PA66、PC、POM、PBT、変性PPE)が298万7000トン。自動車用樹脂の販売量は、自動車の世界生産台数にほぼ連動した動きを示しており、汎用樹脂と汎用エンプラを合算した世界需要はほぼ前年並みで着地した。2018年の自動車世界生産台数は同0.5%減の9776万9000台。これまで自動車世界市場の牽引役となっていた中国の生産台数の落ち込みが大きく影響した。

注目は、部位別で内装向けの需要が最大となっている点だ。2018年における自動車用樹脂世界市場の部位別需要構成比をみると、内装用途が30.4%と最も高く、エンジンルーム内・機能部品等用途30.1%、外板・外装用途28.2%、電装品用途11.3%と続く。また、外板・外装や内装では汎用樹脂の構成比率が80~90%と高く、一方、エンジンルーム内や電装品では汎用樹脂と汎用エンプラの比率はほぼ半々となっている。

今後の展望については、日本では人口減少や高齢化といった構造的な要因から自動車生産の低迷が続く見通しだ。一方、新興国を中心に自動車の生産台数は高い伸長率で推移していくほか、中国は伸び幅が縮小するものの2%前後、欧州や米国は1%台前半の緩やかな成長が続く見込みで、2030年の自動車世界生産台数は1億2520万台になると予測する。

自動車の世界生産台数予測をもとに、部品の樹脂化率等の変化を踏まえながら今後の自動車用樹脂の世界需要を推計すると、2018年から2030年までのCAGR(年平均成長率)は自動車用汎用樹脂が2.32%、汎用エンプラが3.48%の見込みで、2030年の自動車用樹脂世界市場を2018年比37.3%増の1396万8000トンに拡大と予測する。

《纐纈敏也@DAYS》

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