[カーオーディオ 専門用語をやさしく解説]スピーカー各部の名称、スペック、由来

スピーカーの一例(シンフォニ/クワトロリゴ)。
スピーカーの一例(シンフォニ/クワトロリゴ)。全 3 枚

カーオーディオに興味を持ちつつも「専門用語が難解で壁を感じている…」、そう思っている方々に向けて、用語解説をお贈りしている。第3回目となる当回では、スピーカーの仕組みやスペックに関する解説をお届けする。

【画像全3枚】

まずは、スピーカーの各部の名称をチェック!

スピーカーは、仕組み的には至って“ローテク”な工業製品だ。基本的な原理・構造はスピーカーが発明された約100年前から変わっていない。

その一方で実は、最先端の“ハイテク”技術も多々盛り込まれている。スピーカーを構成する各パーツには最新のテクノロジーによって生み出された素材が使われていたり、より効率が良いように(より音が良くなるように)、精度を高めるための細かな工夫も多く注入されている。このように最新スピーカーは、“ローテク”と“ハイテク”とが融合されて完成されている。

では、仕組みの説明を“用語解説”的に行っていこう。まず、音を発する部分のパーツは、「振動板」と呼ばれている。または「ダイヤフラム」と呼ばれることもある。さらには「コーン紙」と称されることも少なくない。なぜなら「振動板」の多くは“コーン型(円錐型)”をしていて、素材には“紙”が使われることが多かったからだ。しかしながら現在では、“紙”以外の素材も多々使われている。むしろ“紙”である場合の方が少なくなりつつある。

で、スピーカーは、この「振動板」を前後に動かして音を発する。さて、「振動板」が動く仕組みとは…。

「振動板」は中央が丸くくり抜かれていて、そのくり抜かれた部分が「ボイスコイル」と繋がっている。「ボイスコイル」とは、筒状のベースとなるパーツに導線が巻き付けられてできている。また、その回りには「マグネット(磁石)」が配置されている。そして「ボイスコイル」に電気信号が流されると…。

「フレミングの左手の法則」に従って、「ボイスコイル」が前後に動く。その動きが「振動板」に伝えられ、音が発せられる」というわけなのだ。

スペックでわかりにくいワードと言えば…。「インピーダンス」!

続いては、スピーカーのスペックに関する用語解説を行っていく。まずは難解度が高い用語の1つ、「インピーダンス」から説明していこう。

「インピーダンス」とは、“抵抗値”という意味を持つ言葉だ。スピーカーは電気回路の中で電気を流れにくくさせる存在となるわけだが、その“負荷”となる度合いを表す言葉が「インピーダンス」だ。単位には“Ω(オーム)”が用いられる。ちなみにカーオーディオ用のスピーカーの「インピーダンス」は、“4Ω”がスタンダード。中には“2Ω”や“3Ω”の製品もあるが、多くのモデルが“4Ω”だ。

ちなみに、ホーム用のスピーカーは“8Ω”である場合が多い。で、「インピーダンス」が小さくなるほど大きな音を出しやすくなり、しかしパワーアンプにはより大きな負荷が掛かってくる。そして、カーオーディオ用のパワーアンプは基本的には、“4Ω”のスピーカーを鳴らす前提で設計されていることが多い。であるのでもしも「インピーダンス」が小さいスピーカーを組み合わせようとするのなら、そのパワーアンプがその「インピーダンス」にも対応するのか否かを確認する必要が出てくる。

スペックの中でもう1つ、「再生周波数帯域」についても説明しておきたい。これはつまり、そのスピーカーが再生できる音の範囲を表すものだ。ただし、そのレンジが広いからと言ってそのスピーカーが高性能かというと、必ずしもそうとは限らない。というのも、この数値はあくまでも“再生できる”範囲であって、その範囲の音域を“キレイに”再生できることが保証されているものではないからだ。なので「再生周波数帯域」のチェックは、あくまで参考程度にとどめておこう。性能はスペックで推し量ることは難しい。聴いてみるのが1番なのだ。

「ツイーター」という名称は“鳥の鳴き声”が由来。では「ウーファー」は?

ところで、スピーカーには「フルレンジタイプ」と「セパレートタイプ」とがある。今回はその「セパレートタイプ」について、さらに踏み込んだ解説をしておきたい。

ちなみに、スピーカーとしての理想形は実は、「フルレンジタイプ」だ。左右とも1つずつのユニットだけで音楽を再生できた方がもろもろがシンプルだ。音の繋がりが良い悪いという問題も起こらない。しかし実際は、優秀な「フルレンジスピーカー」を作るのは相当に難しい。高音を再生するには「振動板」の口径は小さい方が有利で、低音を再生するには「振動板」の口径は大きい方が有利だからだ。結果スピーカーは、「マルチウェイ」方式が取られることが多くなっている。

で、「マルチウェイ」とは、複数のユニットで音楽を再生しようとする様式のことを指す。例えば、高音再生用の「ツイーター」と中低音再生用の「ミッドウーファー」とが用いられるのが「2ウェイ」で、そこに中音再生のスペシャリストである「スコーカー」が加えられたものが「3ウェイ」だ。そしてこれらは「セパレートスピーカー」とも呼ばれている、というわけだ。

なお、「ツイーター」という名称は鳥の鳴き声が由来で、「スコーカー」はネズミやリス、またはカラスの鳴き声が言葉の由来となっている。そして「ウーファー」は、大型犬やライオンやトラのうなり声が由来だ。また「スコーカー」は、中音再生を担当することから「ミッドレンジ」と呼ばれることもある。

ところで、クルマのドアに取り付けられるスピーカーは「ウーファー」と呼ばれることも多いのだが、特に「2ウェイ」では中音再生も担当することになるので、「ミッドウーファー」と呼ばれることの方が多くなっている。

今回はここまでとさせていただく。次回以降も、カーオーディオをより身近に感じていただくための用語解説を継続する。お楽しみに。

ビギナー必読! 難解なカーオーディオの“専門用語”を易しく解説! Part3 スピーカー関連編 lll

《太田祥三》

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