マセラティ、新モデル全車に電動車設定へ…新型SUVも計画

ギブリにマセラティ初のハイブリッドを設定

新型スーパーカーにも電動仕様を設定へ

レヴァンテに続く新型SUVも計画

マセラティ・ギブリ 現行型(参考画像)
マセラティ・ギブリ 現行型(参考画像)全 10 枚

マセラティ(Maserati)は2月14日、ブランドの電動化に向けた開発と生産計画を発表した。

マセラティは今後、すべての新モデルに電動化技術を採用する。また、開発と設計、生産については、引き続き全てイタリア国内で行う。

ギブリにマセラティ初のハイブリッドを設定

マセラティの電動化への道のりは、2020年から始まる。まずは、マセラティ初のハイブリッド車が、『ギブリ』に設定される予定だ。ギブリは、マセラティの中型スポーツセダン。現行型のトップグレードが、「S Q4」だ。3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力430ps、最大トルク59.1kgmを引き出し、0~100km/h加速4.7秒、最高速286km/hの性能を発揮する。

また、ブランド初のフルEVとなる次期『グラントゥーリズモ』と『グランカブリオ』は、2021年から生産を開始する計画を掲げている。

マセラティは8億ユーロを投資し、イタリアのトリノ・ミラフィオーリ工場を拠点に、次期グラントゥーリズモとグランカブリオの生産を行うことを決定した。マセラティブランドのフラッグシップモデルのグラントゥーリズモとグランカブリオの世界販売台数は、2007~2019年に合計4万台を超えている。その次期型は、ブランド初のフルEVとして登場する。

2020年には、ミラフィオーリ工場は、マセラティの電動化と未来のモビリティに特化した世界のハブとしての地位を強化する。同工場ではその大部分を、マセラティの新型電動モデルの生産に割り当てる予定だ。

マセラティの中心は、本社のあるイタリア・モデナであることに変わりはない。モデナでは開発やテスト、新しいスポーツカーの生産を行う。マセラティにとってモデナは、80年以上にわたり、特別な車を生み出してきた場所であり、そこから70以上のマーケットへとマセラティ車を出荷してきた。

新型スーパーカーにも電動仕様を設定へ

2020年に、モデナで生産される新型スーパースポーツカーは、最新技術とブランドの伝統的な価値を融合させたモデルになる予定だ。モデナ工場の生産ラインの一部では、この新型スーパースポーツカーの電動バージョン化に向けた大規模な改修作業が進んでいる。同時に、新設された塗装工場も稼働した。

この新型スーパースポーツカーは、5月に発表される予定だ。すでに、開発プロトタイプ車の画像が公開されている。同車のミッドシップには、新開発エンジンを搭載する。革新的な燃焼システムを備えた新しいパワートレインは、開発から組み上げまで、全てマセラティが手がける。今後開発されるマセラティ車に搭載されるエンジンファミリーの第一弾になるという。

モデナは、マセラティブランドの技術研究、開発、デザインの核となるイノベーション・ラボの本拠地でもある。モデナでは、現行車種とニューモデルの開発が行われている。

また、マセラティは、デジタルプロセスによって商品開発を進めている。ハードウェアとソフトウェアを独自に組み合わせることで、顧客ニーズへの関心をバーチャルシミュレーションプロセスに緻密に織り込んでいる。製品開発を支えるデジタルプロセスは、「DiM」(Driver-in-Motion)技術を搭載する最新世代のダイナミック・シミュレーター 、スタティック・シミュレーター、ユーザー・エクスペリエンスで行われる。

レヴァンテに続く新型SUVも計画

イタリア・カッシーノに建設される新工場では、『レヴァンテ』に続く新型SUVの生産が予定されている。このモデルは、ブランドをさらに成長させる重要な役割を担う。マセラティは約8億ユーロを投じて、新型SUV向けの新しい生産ラインを、2020年第1四半期(1~3月)内に完成させる計画だ。最初のプレプロダクションモデルは、2021年内にラインオフする予定、としている。

《森脇稔》

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