損害車買取・販売の タウ、ネット取引の利点と難点---新型コロナウイルスの影響

損害車(事故車。イメージ)
損害車(事故車。イメージ)全 3 枚

損害車(事故車)買取・販売の「タウ」は、独自に開発したウェブサイトを通じて世界110カ国以上で損害車を販売しており、新型コロナウイルスの感染が世界規模で拡大していることから、その影響が出始めている。

タウによると、新興国ではネットバンキングが普及しておらず、銀行窓口に行かなければ海外送金ができない所が多いため、地元でロックダウンが発動されると外出できずに支払いできないケースがある。そのような顧客に対しては支払いを一定の期間猶予するとともに、インターネット上で決済できる、銀行窓口以外の支払方法を提供している。

世界経済の減速により新興国通貨の価値はドルや円に対して低下している。特にロシアの景気が厳しいという。このような顧客に対してタウは、一定の期間支払いを猶予したり、船会社に海上輸送料の値下げを交渉するなどして支援している。

もう一点気になる動きは、タウの主要仕入先である、損害保険会社や自動車ディーラーからの査定申し込み件数が減少していることだ。タウは、外出自粛要請や首都圏を中心とした緊急事態宣言の発令に伴い、交通事故の発生件数も減少していると考えられる、という。

タウは2019年末に、インターネットブラウザ上から、損害車の写真や損傷状況の登録を行ない査定申し込みができるシステムを稼働させた。人と接触せず迅速に買取査定が受けられるため、自動車ディーラーに需要があるとタウは考えており、この機会に利用を促進させたいとする。

またタウは、コロナウイルスの影響による特殊な例とまではいかないものの、国内外の景気停滞により買い控えが生じ中古車相場が下落している中、新車や中古車より安価に購入することができる損害車(特に軽やハイブリッド)を、今確保しておこうとする一定の需要があるようだという。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. VWの新型コンパクトSUV『テラ』、AI搭載で世界20か国展開へ
  2. 「絶対にパンクしない」電動アシスト自転車発売へ、1充電で最大1000km走行も
  3. 背もたれに貼り付いた子どもたちの頭髪に…学術集会で議論された「ジュニアシートの適正使用」【岩貞るみこの人道車医】
  4. アルピナ創業家が新ブランド「ボーフェンジーペン」設立、ザガートとGTカー共同開発
  5. 【スズキ ジクサーSF250 試乗】この爽快感は単気筒ライトウェイトスポーツの「特権」だ…佐川健太郎
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【調査レポート】ベトナムにおけるモビリティ市場調査~13社(四輪・二輪)の最新動向~
  2. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
  3. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
  5. スバル『BRZ』、エンジン改良で安全性強化…332万2000円から
ランキングをもっと見る